見出し画像

「飛べなくなった人」を鑑賞して

最初にこの作品を見たのは一年生の頃だったと思う。

美術の授業中に黒板に貼っているのを何度も見た。

最初は、ただ不思議だなと思ったが、学校の美術の授業でいろいろなことが分かった。

まず、彼は31歳の若さで亡くなってしまったということ。

そして彼の絵には、必ず悲しげな顔の男の人がいること。

石田徹也が幼かったころは、甘えん坊だったという。

だが、大人になって作品を描くとき、ほとんどの絵が暗い作風になっているのが不思議だなと思った。

KIRINの「美の巨人たち」でも説明されていたが、それだけ日本の社会のシステムから感じるものが大きかったのだろうか。

中学生の自分にはまだ分からないが、人生というのはだんだんと暗いものになっていくのだろうか。

今回の授業で扱ったこの『飛べなくなった人』から、そのようなものを感じた。

「飛べなくなった人」以外で印象に残ったもの

『無題』(1998年)
本当だったらいやだな。と思った。

『めばえ』
最初に石田徹也の作品を見たのは一・二年前だったと思う。
美術の授業が終わったときに、
廊下のドアに貼ってある『めばえ』を何度も見た。

『社長の傘の下』
ああ、会社ってこんな感じなんだなと思いがっかりした。
自分は、かさに振り回されたくないし、逆に振り回すこともしたくないなと思う。
社員と思われるサラリーマンの中には、笑っている表情の人がいる。
この人は、かさに振り回されていることに気が付いていないのだろうか。
いずれにせよこの絵は、上下関係の矛盾を自分に教えてくれるような気がした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?