見出し画像

un coeur effrayé


張り詰め続けた糸

あのひとの声に因って
弛緩し

撓むがまま
地に堕ちてしまう

涙と一緒に


わたしの上に
雨が降る
まるでわたしと
泣いてくれるみたいに


終焉を迎えた訳じゃない

だけど

曖昧過ぎる
透けた約束を
信じて
自分を抱いて
待つわたしは
なんて矮小で
惰弱なんだろう


願いを込めて
毎日を過ごす

此の眼 は
何を見ているのか


未来

そんなもの
本当に
不確かで

風が吹いたなら
きっと
跡形もなく
微塵に散る


ゆっくりと
思考が薄れてゆく

何もかも
憎く成る

わたしは
まだ
縁無きものを
怨み
どれだけ 呪えば叶うのだろう


何も喉を通らない

何も心を潤さない


怯える心

鎮まらない


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?