試合の中での緩急。／2020年Jリーグ第9節川崎vs大分＆カブの日。

2020年8月9日 21:19

どうも私です。
いやあ、今日の等々力は大変暑かったです。今後観戦に行かれる方、どうぞ体調管理はお気を付けくださいね。
今日は相性の良い大分戦ということで、奇策を受けなければ堅いかなとは思っていましたが、結果は2-0で勝利でした。内容ほど点差が付かなかったですね。

今節の内容を三行でまとめると
・新戦力の融合具合の所感
・点を評価するべきか、貢献度を評価するべきか
・試合の中で休む技術
もっと詳しく見たいなって方は続きをどうぞ。

※ちなみに選手のことは基本愛称で書いているので、気になる方はバックでお願いします。

1.スタメンとメンバーへの所感

我が軍のメンバーはこちら。

アキさんが…いない…だと…
前日の練習風景にいないなとは思ってたよ！でもいないなんて！
怪我でないことを祈ります……
リミユニ着用してるとこ見せてくれえ(´；ω；`)ｳｯ…

そしてここでジオゴ起用！いやビックリしました。
ベンチにもミキくんがいないとはなかなか思い切りましたね。もし動きが全然ダメなら守田を入れるつもりのベンチかな。

ダミアンと悠さまのWスタメンは今季初ですね。
ここも去年は後半回避してたけど、左が三笘くん、後ろが最近不調のヤスくん、ジオゴだったのとアキさんを外したってことだったので、点取りだけじゃなくて守備のフォロー役も兼ねてるかなと予想しました。

あと何と言っても学のベンチ入りは嬉しかったなあ。
等々力でも拍手が一際大きくて、学が愛される選手なんだってことを改めて実感しました。
今は三笘くんにスポットが当たりがちなんだけど、三笘くんとは違うタイプの、ちょっとスリルのあるドリブラーなんだよね。観ててワクワクするというか応援したくなるというか。
だから人気があるんだろうなーって個人的には思ってます。

これだけ冒険できるのもチームとしての調子がいいからなんだろうなと。ていうか冒険って言うほどでもないんですけどね。ベンチメンバーも他のクラブならスタメン級だし……ていうかベンチも入れて18人見て堅いって言えるチームってやばくね……？

2.試合内容

終始ゲームをコントロール出来ていました。川崎にとっては大分の中でも中心選手である小塚、岩田がコンディション不良？でベンチ外、知念がレンタル契約上出場できないというのもかなり有利な条件だったと思います。
ボール支配率では相手を下回っていましたが、持たせていたという印象の方が強かったです。

特にリョウタの攻守の切り替えやポジション取りがスペシャルでした。あのお人…何が見えてるの…？すごすぎるんですが……
今季の自分に求められている仕事を理解して動いてますね。サッカーIQの高さを感じさせる動きでした。
チャンスは早々に刈り取り、素早く攻撃に転じる、今季のフロンターレサッカーの方向性が一人でも体現されていると思います。何なら後半なんてダミアンの代わりにキーパーにプレッシャー行ってたぞ。すごすぎかよ。

今節高評価に当たるのは碧くん、ノボリ、あとヤスくんも入っていいかな？ヤスくん今節は良かったですね。ボールを持った時は特に素晴らしい。巧い。まだまだ満足はしていないと思いますがいい傾向です。
碧くんはアンカーとは思えないポジショニングでしたが笑、大分はかなり川崎をリスペクトした構え方だったので、積極的に出ることも容易かったかもしれないです。3点目入れたかったけど惜しかったなあ。
そしてノボリはピッチ内でかなり多く細かく声掛けをしていて、それだけでかなり影響があるなと思いました。ボールタッチも多く、タイミングもバッチリですし。彰悟さんも同じく。ディフェンスラインが崩れないのはこの辺りのきめ細やかな気配りも理由ですかね。

個人的には悠さまも結構良かったと思うのですが、FWですからね……点を取っていないところは評価を下げてしまうかもしれませんね。惜しいところもあったので。ただ、かなり体力セーブはしていたと思います。動きは本当に良かったので次ぐらいさくっと取っちゃいそう。

ジオゴについては、なんせ見るのはほぼ初めてなのでどういう選手なのか全く分からなかったんですけど、クロスの精度がかなり高いですね。後半は惜しいシーンもあったし。
ただ、自分のレーンからあまり出たがらない様子がちょっと気になりました。なんだろう、距離が遠めというか。もちろん逆サイドで展開中はそこまで寄る必要はないんですけど、相手選手も寄ってるのにそこに留まる理由って……？ってなっちゃう。後半はそこまででもなかったと思うんですけど、川崎は狭いところでもパスを繋いで行けるし、そこからチャンスも作れるので、あまり遠いとパスの選択肢に入りにくいですよね。
この意識のままだとアキさんと組んだ時にちぐはぐしちゃうのかなって思ったので、技術的には問題なさそうだから意識の問題だけかなと。
ミキくんはアキさんの位置見て判断して中入ったりできるのとやっぱり献身的に走れるので、1stチョイスの理由はそこに尽きるでしょうね。
ただコンスタントにクロスが上げられるようになったらダミアンとの相性はとてもよいと思うので、あとは彼の頑張り次第かな。今節の動きで選択肢には入れられるレベルに理解してるんだってことは見てる側も認識できましたしね。

結果として前半に三笘くん、前半飲水タイム後にダミアンが1点ずつ、その後は無失点のままタイムアップ。いい時間帯に点が取れたと思います。ダミアンのベイビー・シャークパフォーマンス、みんなでやってるのめっちゃ微笑ましかった。ダミアンと悠さまの関係性も最近すごいいいなあと思ってにっこりしながら見てます。笑

全然脈絡ないけどリミユニはめちゃんこカッコ良かったです。黒ベースめっちゃいい。全員カッコいい。

3.点を取る仕事、点を入れさせない仕事

今回、またしても三笘くんが点獲っちゃったもんだから、もうあちらこちらのメディアで大絶賛な訳なんですけれど、せっかくなので彼の課題について触れておきますね。
彼の最大の武器は何と言ってもあの掴みどころのないレンジのドリブルです。あれは才能だけでなく、アカデミーで育った選手ならではの川崎らしい技術も兼ね備えてこその実現だと思います。わかってても止められないっていうね。
ただ、攻撃の時はいいのですが、いざ守備に回ると途端に戦えなくなってしまいます。そりゃそうだ。ボール持ってないもん。
結構ファールで止めに行ってしまったり、今節のように対応が甘く逃してしまったりします。

今節は42分くらいですかね。三笘くんが1トップにプレッシャーに行った後、ちょっと戻りが大回りでゆったりで、戻ったポジションもちょっと遠くてあまり良くなかったんですね。1トップにはダミアン、その手前の選手には碧くんがついていたのでマンツーだったはずで、もう少し距離を詰めてボールを出させても良かったんじゃないかと思います。相手陣地な訳ですしね。そこでするっと抜かれてしまって、碧くんと慌てて追いかけるけど追いつけず、ピンチを招いてしまったというシーンでした。ここは碧くんが行くとマンツーでついている選手をフリーにさせてしまうので、抜かれる前に三笘くんが早めに行くべきだったと思います。

何度も言っているような気がしますが、4-3-3はかなり前がかりになる布陣ですし、如何に早くボールを奪えるかに掛かっている面があります。なので、守備も攻撃のためのアクションだと理解して対応しなければいけません。ネガトラとポジトラ、どちらも上手じゃないと今まで以上に川崎でスタメンは張れないのです。三笘くんはポジトラ、というかボールを持ってからの攻撃力が尋常でないのでチーム力や個人力で上回らない相手には輝けるのですが、ネガトラが苦手でワンテンポ遅れて対応してしまい、ファールになってしまったりするのです。

インタビュー内容から察するに、おそらく本人もそれはわかっているのですが、どちらもやろうとするとどちらも上手くいかないのだと思います。オニさんは将来的にはどちらもバランスよく出来ることを求めていくと思いますが、現状は特出した攻撃力を潰したくないのだとも思います。
そういった意味ではレオくんの方が攻守のバランスが良く、スタメン起用しやすいのも理解できます。そしてタツヤが起用され続けていたのも、この戦術をよく理解し、積極的にボールを獲りに行っていた行動から納得できます。

今節、後半はほとんど全員が体力温存に務めていたように思います。特に悠さまはいつもよりガツガツ行ってなかったですね。もちろん獲りには行ってましたけど、仙台戦のような気迫はそこまでなかったです。守備スイッチは積極的に入れていたような印象はありますけどね。
ダミアンは途中から結構バテてるかなあと思ってましたが、その分リョウタが走り回ってましたね。笑

この様子からもよくわかるのですが、悠さまやリョウタはオンオフの切り替えがとても上手なんです。ここで持たせたらいけない！という瞬間がわかっているので、上手く力を抜きつつも、行かなきゃいけないと思ったら全力で行きます。その後の守備陣の対応がとっても楽になるからです。これは憲剛さんもよくやっている行動ですよね。ダミアンや三笘くん、あとヤスくんもですが、オフからオンにするのがすごく苦手です。ダミアンは1トップで、且つそこに居ることを求められる選手ですから大目に見たとしても、サイドの選手はそうはいきません。

あちこちのメディアで三笘くんの守備が改善されている、とコメントがありましたが、私はあまりそう感じませんでした。今回は単純に、大分のモチベーションやアクションの質の問題だったと思います。大分は全然激しく来なかったですからね。元々そういうチームではないとはいえ。

まだ課題は課題のままだと思います。タツヤが復帰したらまたベンチスタートになることは多いだろうなとも。ですが、この環境でサッカーができることはなかなかありません。他のクラブなら多分、改善しないと出られないなんてことはないと思います。それくらい充分巧いので。
結果に満足せず、サッカー選手としてのステップアップにこの1年を費やしてほしいなと思います。そうすれば、五輪代表入りも夢ではありません。

4.今後の展望

次の試合は中3日でルヴァン名古屋戦ですね。
今節6点を取って浦和相手に圧勝でしたし、去年リーグ戦ではアウェイでがっつり負けているので、ちょっと怖い相手ではあります。阿部ちゃんも間に合えば出て来るだろうし。
ただ、6-2だろうが2-0だろうが、要は勝てばいいのです。勝てば。
疲労という意味ではお互い様ですし、ここが踏ん張り時ですね。
おそらくミキくんや、怪我がなければアキさんも戻ってくるでしょうし、疲労度合いによっては他の選手も入れ替えがあるかもしれません。
総力戦はまだまだ続きますが、この一山乗り越えたいですね！

そして次節はアウェイで札幌戦です。
めずらしいデイゲームですし、飛行機での遠征なので体力的にもキツいかもしれません。ここのスタメンはもう読めないですね……名古屋での消耗具合を見て決めるかな。
札幌は結構調子に波がある印象ですが、要注意選手はたくさんいるチームですから、一層守備に力を入れたいところです。