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中小企業の人材開発_第5章 「管理職の現場における学習」 ③上司のサポートと管理職のマネジメント能力

管理職のマネジメント能力に、何が効いているかを調べてる章も、いよいよ最後です。③では上司のサポートとマネジメント能力の関係を見ています。

中小企業では、特に経営者と従業員が近く、一人一人を把握することが大企業よりは容易とされています

この研究では、上司としての経営者がどういう行動(サポート)が部下である管理職のマネジメント能力へ影響をしているかを調べています



会話頻度 → ネットワークづくり
面談頻度 → 職場ケア(部下の精神面でのサポート)、ビジネス戦略構想
面談1回あたりの時間 → 職場ケア(部下の精神面でのサポート)

経営者と頻回に話すほど、ネットワーク作りに役立つということでしょう。

ちょっとした会話、日頃のコミュニケーションが、そういうところに役立つのは、肌感覚でもわかります。そりゃ、社長と話す機会が多いほど、いろんな情報、特に顧客、仕入れ先、同業他社などネットワークの情報に触れる事が多い気がします。著者らは、ネットワークづくりには経営者のタイムリーな関わりが重要と述べています。タイムリーさ、確かに重要ですね


職場ケアにおいては、ある程度、経営者との面談の頻度、時間を取ることが重要で、その場で経営者からフィードバックを与えたり、ティーチングやコーチングなどによって、管理職の気づきを促し、自走を支援することが大事なのかと思います。

ビジネス戦略も、経営者をじっくり直接話をする機会が、経営戦略と自身の戦略をすりあわせることになるのでしょう。たまにはゴシップ話もいいですが、経営を左右するビジネス戦略を社長と膝をつき合わせ、しらふで話せる、唯一の場かもしれません。

中小企業は経営者との距離が近く、一人ずつ把握できることが大企業との違いです。

その経営と物理的にも精神的にも距離が近いことを最大限活用し、経営者は管理職育成にも力を入れることは、経営課題の解決、後継者の育成につながり、持続的な発展につながるのではないでしょうか。


まとめ

ですので、うちの会社は管理職が育ってないんだよねー とお悩みの経営者には、

・定期的に、部下(管理職)と話をする機会をとる
・できれば2週間に1度、1回30分、時間を取る(無理なら1ヶ月に1度からでも)

社長ご自身は、自分の思いや、会社がこれからどこへどのように向かいたいのかを、部下と膝をつき合わせて話すことをお勧めします。

飲み会もいいのですが、これを昼間にやると、また違いますよ!


部下の育成のためには、積極的に社外の研修などへ参加するように促し、研修での学びを社内で共有するようにしましょう。上司は、仕事で使えるような研修の内容や、受講後は実務で使えるようにきっちりリマインドやフォローしてあげましょう。

そして、4年目をすぎて、基本的なことが身についたあとは、少し挑戦的なことも経験させることが重要です


なお、画像のすしざんまいさんの社長像と本文は一切関係がありません。(社長というくくりだけ)

(2023.10.13更新)

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