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記事を書くことは、いいものの「おすそわけ」。(LEADメンバー・根本拓海インタビュー)

学生メディアLEADのメンバーに、他のメンバーがインタビューするこちらの企画。
記念すべき第1弾は、早稲田大学3年生の根本拓海へのインタビューです。

「自分が面白いと思ったことを、自分だけが面白いと思っているのではつまらない」
そう語る学生ライターの「哲学」を覗いていきたいと思います。

大学で学んでいることからライターという仕事のこと、後輩に伝えたいメッセージまで、全ての学生に読んで欲しい記事となっていますよ。
それでは早速いってみましょう!

自分が得たいいものを「おすそわけ」したい

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大学では何をメインに学んでいるんですか?

—ジャーナリズムのゼミに所属しています。
ゼミでやってるのは勉強というよりは、取材とルポ執筆の実践って感じです。
大学の勉強としては、社会科の教員免許を取るために、社会科学を広く浅く勉強しています。

今大学での勉強について教えてもらったんですけど、人生単位で勉強したいことってありますか?

—僕は昔から漠然と「社会を良くしたい」という思いが強くて。でも大学で勉強していても、何をしたらいいか全くわからないんです。だから、社会をよくするために自分には何ができるのかっていうことは、人生をかけて考えていかないといけないなって思います。

ゼミで取材やルポ執筆を実践しているということでしたが、学生メディアでライターを始めようと思ったきっかけと繋がってたりしますか?

—そうですね。
ジャーナリストになりたいとずっと思ってて、そのための経験を積もうと思ってやってます。ゼミで書くのって半期で一本とかで、数を書くわけじゃないんです。だから、記事の本数を書いていきたいなと思って。

なるほど。
今のメディアの記事では、どういうことを伝えたいと思って書いているんでしょうか。

—Webライターとしてまだまだ手探りの状態なので、一本一本違います。
(LEADで)一番最初に書いた記事は小説紹介の記事だったんですけど、あの記事の場合なら、自分が本当に面白いと思った小説だったから、「これ面白いんですよ」っていうことを伝えたくて。
自分が面白いと思ったことを、自分だけが面白いと思っているのではつまらないから、自分が得たいいものを「おすそわけ」したいっていう感覚ですかね。

僕が力を入れてるのは生活系の記事で、これは自分が「料理が好きになったから」「自分が自炊を好きになったから」っていうのが大きいと思います。僕は大学1年生の時はあまり自炊をする方ではなかったんですが、大学2年になって自炊をしないといけない状況になったんです。
その時に誰を参考にしたらいいのか、何を頼ったらいいのか全然わからなかったんですよ。それでも自分で手探りで見つけていったものがある。
例えば料理を保存するときのコツだったり、調理器具の選び方や使い方だったりとか、ちょっとした料理のテクニックだったりとか。

そういった「誰かに教えてもらえたらいいのにな」と思いつつ、自分で編み出していったようなものを、みんなに「おすそわけ」したいよねっていう。
「おすそわけ」っていう点に関しては、全部の記事に共通しているのかもしれません。

誰から教えられたわけでもないけど、誰かに教えたい

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これまで勉強やライターという仕事のことについて聞いてきたんですが、普段の生活のことも教えてください。好きなこととかってありますか?

—記事に書いていることで言ったら、それこそ料理はずっとやってますね。
それに加えて中学・高校とずっと吹奏楽部で、吹奏楽に限らずとにかくいろんな楽器をするのが好きだったので、今でも家にサックスが2本と、ギターが2本、ベースが1本転がってて(笑)。そういう楽器をいじって吹くのが好きです。
あとは本を読むのが好き、もちろん音楽も聴くし、映画も観る…あとはコーヒーとか紅茶(を淹れる)のも好きです。

なんというか…かなり文化的ですね。

—これは去年1年間の影響がすごく大きいですね。
僕は去年までは早稲田の2年間住める国際学生寮に住んでいたんです。この時多くの人たちはこの寮にいる意味が無いと言って退居していったんですけど、僕は退居せず、しかも帰省もしなかったんですよ。だからずっと寮に一人でいて、その時に生活を充実させるためにどうしたらいいかって考えていったのがこういうことだったように思います。これは今一人暮らしするようになってからも継続してますね。

そうやって一人でやっていく中で気づいたこととか感じたこととかって、誰から教えられたわけでもないけど誰かに教えたいし、誰かから教えてもらえたらもっと早くここに到達できたのになって思うことがすごく多いんです。
そういったことを記事に書くことも多いように思います。

結局、自分でやってみるのが一番いい

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記事を書くうえで意識していることとして、「おすそわけ」という言葉が多く出てきたと思うんですけど、それを踏まえたうえで、後輩たちにアドバイスすることや伝えたいことがあれば教えてください。

—一番思うのは、ネットメディアの記事としてこんなことは絶対に書くべきではないですけど、ネットの記事に張り付いている時間があったら外に出なさいということです(笑)。

(笑)。

—僕は実際、コーヒーの淹れ方だったりとか料理のコツだったりとかを記事に書いてるけど、それってネットの記事を見ながら思ったことではなくて、実際にやってみて自分の手で感じたことなんですよね。

ただそこに到達するまでに時間がかかったから、ショートカットとして記事を見てもらうことはすごくありだと思うけど、結局はそれを自分でやってみるのが一番いいんです。
記事を読んだだけでやったつもりになってしまったりすることってすごく多いんですよ。
特に去年から僕たちは、画面の中でいろんなものを見ることが増えましたよね。
そうなると、画面の中で疑似体験にすらないような視覚情報のみの体験をするだけでお腹いっぱいになってしまって、外に出なくなってしまう。

なるほど。

—去年の10月から今年の2月くらいまで、渋谷でゴミ拾いのボランティアをする団体の活動を伝えるカメラマンのボランティアを請け負っていたことがあるんです。
僕は去年の9月くらいまで「おうち時間貴族」をやっていたので、買い物以外ほとんど外に出なかったし、外に出ていない自分が偉いと思っていたんですよ。でもその間に自分がどうなっていたかと言ったら、頭でっかちになっていた。
ニュース検定という資格の勉強のためにニュースのことは勉強しているけど、それで世の中がどうなっているかがわかったわけではなかったんです。

実際ゴミ拾いのボランティアの活動の写真を撮るためにカメラを持って渋谷の街に出てみると、新しく綺麗になった宮下公園のガード下に、きっと旧宮下公園の時からずっといるであろう路上生活者の人がいたりだとか、ゴミ拾いの活動のもとになっている、渋谷にたくさんゴミが落ちていることの理由とか、そういうところから社会の様子がわかっていったりとかするんですよ。

自分ができそうなことを、ただ見るだけで終わらせるっていうのはたしかにもったいないですね。

—僕は行ってみないとわからないと思って、10年ぶりに石巻に行ったんです。
ただこればっかりは現地にコネクションがあって、案内してくれる人がいないと行けないようなところに行ってきているから、こういうのはネットの記事を見たほうがいいと思いますね。自分の物理的な距離の限界を超えてくれるのがインターネットだから。
こういうご時世だから限られてはいますけど、僕はたまにこういうことを実践しています。

—とにかく外に出て散歩をする。できればメモ帳とかカメラとかボイスレコーダーを持っていって、その時に自分が思ったことや見たことを記録しておけたらいいですね。
今はSNSがありますから、自分が気づいたことをそこに投稿して、それを見た自分以外の誰かが「自分も行ってみよう」と思って動く。
そこから生まれる何かがあるかもしれないと、僕は思います。

おわりに

外に出て、自分の手で何かを探し出すこと。
そしてそこで見つけたものを、誰かに「おすそわけ」すること。

誰もが「伝えたいこと」を発信できるようになったこの時代に大切なのは、誰かの模倣でなく、「自分が」感じたことを伝えていくことなんだと、改めて気づかされましたね。

最後は、そんな彼からの「おすそわけ」を紹介しましょう。

おすそわけ①

「何に入れてもおいしくなる!」と彼が溺愛している白だしの紹介記事。
自炊生活をちょっと豊かにしたいあなたに。

おすそわけ②

「誰も教えてくれなかったけど、知っておきたい」就活用証明写真についての記事。
就活ビギナーの方は必見です!

自分で見つけたいいものは、みんなにもおすそわけ。
みなさんも、最近見つけたいいもの、ぜひ誰かに教えてみませんか?

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