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自分の中にある心理的・感情的な障害と闘い、自分の真の能力を知り、それを発揮することを目的にする

学生時代から趣味で始めたテニスですが、社会人になって会社のチームに所属してからより本格的に試合に出るようになりました。技術や体力ではどう見ても負けてないおじさん達に試合で負け続け、何か根本的に間違ってると悩み辿り着いたのが、The Inner Game of Tennis、Timothy Gallweyというプロ・テニスコーチが書いた本でした。

この本と出会いは、テニスだけでなく、私の人生を変えてくれました。

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人間の中には二人の自分自身がいる。
常に自分自身を評価し、批判し、問いを投げかけている自分自身①と、邪魔が無ければ本来の力、潜在的な能力を発揮出来るはずの自分自身②。

前者の自分自身①とは、あなたも常に心の中で聞いている声の主です。
「なんてこんな当たり前の事も出来ないんだ!ヘタクソ!」
「ダブルフォルトだけはしないようにと言ってるのに!」
「ファースト・サーブ失敗してくれますように。」
「チャンスボールだ!決めてやる!!」
「よし、この試合はもう勝ったも同然!」
などなど。

これらの自分自身①が投げかける評価・批判・判断は、本来の持つ力(自分自身②)を発揮する為には邪魔にしかなっていません。これらの評価・批判・判断は雑念でしかなく、本来の力を発揮するには障害物でしかないのです。

よくアスリートが言うZoneに入った状況というのは、自分自身①が静かにして、ただあるがままの自分自身②受け入れて、自分自身②の本来持つ力を発揮できている状況です。まるで全てを悟った仏様のように・・・

日本でも古くから何事も心技体を整える事が重要と言われていますが、それまでの私はテニスの技術面や体力面だけしか気を配らず、心をどう鍛えるかは全く考えていませんでした。制約条件の理論で考えると、絶対的に心が制約条件・ボトルネックになっていて、パフォーマンス(試合の勝利)に繋がっていなかったのです。

練習ではできる事、つまり技術的・体力的には身についている事が、試合になると心(自分自身①)が邪魔して本来出来る事(自分自身②)の半分も発揮できていない状況でした。

武道家やアスリートの方々には当たり前の話かと思いますが、社会人になってやっと気付いた私の伸び代は凄まじく、それ以来テニスのパフォーマンスは劇的に向上しました。

心が私のボトルネックだったので、伸びた分だけ全体のスループット、パフォーマンスが上がりました。技術的・体力的に備わっている以上の事は当然出来ないものの、あるがままの自分を信じて委ねる事が、自分自身に備わっている力を最大限に発揮する秘訣だと気づけたのです。

この気づきは、テニスだけでなく、仕事、人生にとっても大きな学びでした。

多くの人は自分の本来の力を過小評価しています。
特に謙虚さを美徳とする日本人の中には、謙遜が行き過ぎて自虐過剰にもなっている方も多いかと思いますがとてもモッタイナイ事です。

パフォーマンスが出ない理由は、多くの場合今持っている力が足りないのではなく、私のテニスと同じく、自分の本来の力を信じれない心の問題です。

私は、コーチという仕事を通じて、関わりのある方々の可能性を信じ、関わりのある方々が、あるがままの自分を受け入れて、「自分を信じて、本来持つ力を最大限に発揮する事」に役に立ちたいと考えています。

global-challenger.com


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