【夏休み】高校生研究体験2023
こんにちは、杉浦裕太研究室修士1年の瑞穂です。先日、塾内の高校生に向けた1dayの研究体験会を実施しましたので報告させていただきます。当日は慶應義塾高校、女子高校、志木高校から、計7名の高校生が参加してくださいました。
実施内容
イントロダクション
デモンストレーション体験 / アイスブレイク
実世界センシングキットを触ってみよう
実世界アプリケーションのサービスを考えよう
スライド作成と発表
午前中は杉浦先生から、高校までの勉強と研究の違いや、本研究室で扱っているヒューマンインタフェースについて、イントロダクションをしていただきました。また研究室で取り組んでいる研究のデモンストレーション体験や、研究室の空間に慣れるためのアイスブレイクとして、ボードゲームも行いました。
午後は、学部3年生の実験でも使用しているセンシングキットを使って、実世界アプリケーションのプロトタイピング体験を行いました。まず測距センサや圧力センサ、照度センサなど、様々なセンサに触れました。またIFTTTというサービスを利用して、センサ値の変化とLINEの通知を関連付けるプログラムを体験しました。
次にそれらのセンサとサービスを使って、日常生活の課題を解決する方法を考えるアイディエーションを行いました。考えたアイディアを隣の人と発表しあい、5W1Hや実現方法についてディスカッションしました。
後半は3グループに分かれ、考えたアイディアの中からグループで1つ選び、サービスを実装しました。最後にはそれぞれスライドを作成し、実装したサービスのコンセプトや5W1Hについて、実際に動作するデモとともに発表をしました。発表にはラボメンバーも参加し、フィードバックをしてもらいました。
感想
アイディエーションやプロトタイピングでは、悩みながらも真剣に取り組んでいる姿が印象的でした。日常生活の中から課題を発見し、解決策を考え、実装するという研究のサイクルを1日で体験するのは、盛りだくさんで大変に感じたかもしれません。それでも1人1人が、自分で考える力や課題を発見する力、それを表現する力をしっかり持っていて、高校生の方々の優秀さに感激しました。
実装したサービスは、使ったセンサもアイディアも3グループで全く異なっていました。所属している部活に関するものや、家族や飼っているペットに関するものなど、身近な課題に着目していて、良いアイディアばかりでした。大学では、初めて会う人とグループを組んで課題に取り組み、発表する授業も多くあります。高校ではそういった機会は比較的少ないですが、グループでしっかりコミュニケーションを取って課題に取り組んでいて素晴らしかったと思います。発表も堂々としていて、サービスの良さや将来性がよく伝わってきました。
研究室メンバーとして、まずは研究体験に興味を持って参加してくださったことがとても有難かったです。研究自体や研究分野は体験してみないと想像しにくいものだと思うので、少しでも楽しさや面白さを体感してもらえるように準備しました。
普段学会や学部3年生に向けた説明会など、ある程度専門性を持った方々に対して研究や研究室の紹介をすることはありますが、高校生の皆さんと接する機会はなかなかないので新鮮でした。どう説明すればわかりやすいか、どの部分が高校生にとってハードルが高く、丁寧にサポートすべきなのかを考えるのが難しく、その分良い経験になりました。
はじめはラボメンバーも含め、皆さん緊張している様子でしたが、ボードゲームや昼食中の雑談、グループ課題を通して徐々に打ち解けることができました。学部や学門の選択に悩んでいる学生さんが多い印象でしたが、終わった後には「こんな分野もあるんだと知れてよかった」「この学門に入ってみようと思った」といった感想もいただき、高校生の進路を考える1つのきっかけになれたのではと嬉しく思いました。
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