見出し画像

「会議」というコミュニケーションを豊かにしたい

会議。なんとなく沢山の人が集まって長時間なにかを議論する、という場面を想像する。

その議論はだいたい声の大きな意見を持っている人どうしで行われて、特に意見を持たない人はただ聴いているだけだったりする。あるいは、関係ないと思って聴いていないかもしれないし、決まり切ったことを話しているだけでその時間を大勢の人で無駄にしているのかもしれない。

会議ってなんだろう?
そんな無駄な時間の多いコミュニケーション方法が、こんなにも多様なツールのある時代で今もなお使われているのはなぜだろう?
そして、参加者の全員がとても豊かな学びや実りを得られるような時間を過ごせるには、どうしたらいいんだろう??

事実と解釈

いろんな人が集まれば、いろんな解釈が集まる。社内の気温が28度だったとする。ある人は暑いという、ある人はいや寒いという。事実と解釈は異なる。だから、事実は一つでも解釈は多様だ。議論をすべきは事実のほうで、いったい気温が何度になれば、一番最適解になるのか、ということだ。

具体性

会社の売上が下がった。それを解決する。でもその方法は無限にある。原因を追求する、課題を見つける、理想の行動を探す。でも原因は不景気だから、政治が悪い、では絶対に解決しない。理想は売上200%といっても無理だ。具体的な行動が必要だ。現実解を決めるのはリーダーシップのある人の論理的思考で、それを実行に移せる方策をみんなで決めることだ。

人と時間の幅

製品の問題がある。それを解決する。やっぱり原因と理想が必要だ。次は誰が必要か、どのくらいの時間が必要か、という議論になる。具体的な関係者をよく考えて、なぜあなたが必要なのか、ということが明確でなければならない。そして、この問題の解決には短期か長期か、あるいはそれぞれの目標が必要か、そうやって切り分けていく作業もある。

人と時間の幅を決める。これがなければ、議論の焦点が定まらない。

価値

人それぞれ、価値観が異なる。それは当たり前だ。だから組織の中での価値観が定まっているとそれが拠り所になる。それは、誰にとってどんな価値があるのか?なぜわたしたちは議論をして、この議論はどんな価値を生むのだろう?

責任

一人で考えるより、みんなで考えたほうがいいこともある。みんなで集まって決めたことは、みんなに責任がある。リーダーが一人で決めるよりも、みんなが決めるほうが、自分ごととして考えることができる。

決定

最終的に何かを決めるのは、一番上に立つ誰かだ。でもその人だって、完璧なことは絶対にない。間違えることもある。かといって、間違いを直接その人に伝えるには勇気がいる。だから、みんなで話し合って決める。みんなの意見だから、一人の意見じゃない。自信を持って提案できる。みんなを信頼していれば、ちゃんと議論したものに、適切な決定をくだすことができる。

会議というコミュニケーションは少し古くさくて、一見遠回りのようにも思える。一対一で話したほうが早い、自分で決めたほうが早い。たしかにそういうこともあると思う。

でも、沢山あるコミュニケーションの方法の一つとして、それが有効に働く場面もきっとあるし、有効に働かせるために、これまでみてきたようないろんな「設定」が重要になる。全てのコミュニケーションは、いろんな前提のうえに成り立っている。会議もきっと同じだ。


こんなふうに考えてみたら、会議もちょっと面白くならないだろうか?そんな豊かな時間の流れる会議をしたい。つまらない会議はたいてい必要のない会議だ。

※参考資料


読んでいただいて、ありがとうございます。お互いに気軽に「いいね」するように、サポートするのもいいなぁ、と思っています。