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京大受験のことを思い出してみる

センター試験が近いので、こんなことを思い出してみる。少し恥ずかしいのだけど。

大学受験には一度、失敗している。1年浪人して、京都大学の文学部に合格している。

田舎の公立小~公立中~公立高校と全て公立。田舎だと私立より公立の方がレベルが高いからわりと一般的なはず。高校は県内2番手の進学校で東大・京大に10人ほど毎年合格している。

現役のころは、正直わりと遊んでいた。勉強時間は平日2,3時間、休日4時間くらい。高3になってからは少し増えたと思うけど。高校での成績は上位20番前後をさまよってた。それでもなんとかなる、と思ってたのがたぶん甘かったのかもしれない。

結局30点ほど足らず、落ちた。浪人して河合塾に通うことにした。

塾代はかなり高かったが、親は出してくれた。ありがたい。ちなみに代ゼミだと奨学金が100%ついて無料になってた。河合塾は奨学金のハードルが高い。半期ごと、全国模試で上位10番前後で無料になる。

浪人時代の1年間はストイックに勉強した。なにか一つのことだけ打ち込むと人間は強い、と学んだ。平日・土日問わず平均10時間の勉強をつづけた。

成果が出始めたのは夏。全国模試で総合得点50位くらいの点数が取れた。京大模試でも文学部で10位前後。それでも油断せずにずっと勉強のペースは守っていった。現役勢の成績が伸びるのはこれから、というのは散々予備校で言われているからだ。おかげでそのままの成績で冬の本番まで持っていけた。本番の試験は余裕で合格だった。

ここからは、それぞれの対策について。

センター試験

英語、ひたすら過去問。単語・慣用句を覚える。長文問題は二次の勉強をしていれば、普通に読めるようになるので、最初の小問で点数を落とさないように、徹底してやり込んだ。リスニングは無い時代。190点くらい。

数学、青チャートをひたすら。とにかく解法を学ぶ。解き方の流れが分かれば、センターは穴埋めなので計算力がなくてもある程度できる。困ったときは、2を入れとく。これも190点くらい。

国語、一番やりづらい。古文・漢文のほうが対策は楽。そっちで満点を取るつもりで徹底してやる。声に出して読むことを繰り返す。ルビ無しで漢文がなんとなく読める、古文を読んでいて現代語訳がそのまま浮かぶくらいになれば、大丈夫。170点くらい。

生物。簡単なので、全部とりあえず覚える。正直、あまり時間かけてない。90点くらい?

世界史。すごく苦手だった。~〇世とか何人もいて覚えられない。中世までは覚えやすいので、そこでは落とさない。それ以降は、西暦とそのときのそれぞれの国の領土を意識する。90点くらい?

二次試験

英語。京大の英語はシンプル。日本語を英語に。英語を日本語に。それだけ。意訳することを覚える。半分は国語の問題。日本語の意味が通るように英語に変換する。英文を理解して、日本語にする。その練習を繰り返す。予備校では、1訳/3分で解く、という練習をひたすらやらされた。

数学。シンプルな5問。とりあえず3完(3問完全正解)を目指す。青チャートレベルの例題を2,3組み合わせた複合問題がだいたい出てくる。その組み合わせをひも解いて、解法をみつけられれば勝ち。

国語。とにかく長文を書かせてくる。けど、基本は本文から適切な引用箇所を見抜く読解力。長文を書くと単純に時間が足りないので、読書量も問われる。早く的確に読む練習を。

日本史。配点が低いので、それほど。5割を目指す。変な私大に比べれば優しい。論述回答は、難しい。事実関係はとりあえず間違えないように。

入学した後のこと

自由で変な大学って言われるけど、みんな基本的にはマジメ。授業は、とてもサボりやすい。というか朝の早い1限目は先生がやりたがらないし、先生がサボる。

図書館が充実してる、論文へ簡単にアクセスできる環境が大学の特徴。だから、分からないことはネットではなく論文を探す、を繰り返していれば、論文の構成や研究の手法も身についていくと思う。自分で必要な論文を探せるようになれば、授業もゼミも楽だった。

入るのに必要な学力をつけるのに、どうしてもリソースを割かれてしまうのだけど、体力をつけておいたほうがいいし、生活力もあった方が、入学後が楽。

わたしは、浪人のとき、申し訳なさから家のことを手伝いつつ、親から料理や家事のほとんどのことを教わった。いま、主夫できているのはそのおかげでもある。本当に感謝している。

受験の勉強や文系の学問はなんの役に立つの?と問われれば、直接役に立つことは正直少ないと思う。なにかを考えるための基礎・根っこになる、としか言えない。でも、落合陽一さんの本なんか読むと、その根っこがすごく太いのがよく分かる。三角関数も漢文も、歴史の勉強もすべて彼の活動に活かされてるように感じる。

高校のころから、入学後のことや勉強の意味なんてなかなか考える余裕はないかもしれないけれど、今やっていることは、きっとなにかの役に立つので、ぜひ頑張ってほしい。ガンバレ、受験生。


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