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12月に現れる赤い服を着たアイツの犯罪行為を検証してみた。

鶏肉の消費量が急上昇する季節となりました。今年も赤い服を着たアイツがやってきます。

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住所を書いていないのに、自分の書いた手紙がなぜだか相手に届いたことはありませんか?しかもその手紙に書いていた欲しかった物が後日枕元に置いてある…。一方的に物を送りつけるなんて、よくある詐欺の手段です。更に枕元に物を置いたということになると、住居侵入の容疑も。怖いですね。でもこの怖い話が世界中で起こっているのです。
というわけで、アイツの怖い行為について法律的に検討してみました。

1.入管法違反

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外国人が日本へ入国する場合は、上陸審査を通過する必要があります。また、荷物の輸入には税関の審査を通過する必要があります。(そもそもトナカイの持ち込みは…という話も)更に現在はコロナ対策で、日本到着後まずは検査を受けて結果が出ないと入国手続が受けられなくなっています。まぁ、アイツに関してはWHOによるとコロナの免疫を持っているので移動は問題無いらしいので、検査は必要ないかも知れませんが…。

参考:◆「入国・帰国手続<外国人の上陸手続(入管法第6条)>」(出入国在留管理庁)
http://www.immi-moj.go.jp/tetuduki/kanri/zyouriku.html
参考:◆「7101 携帯品の税関への申告手続(カスタムスアンサー)」(税関)
https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/keitaibetsuso/7101_jr.htm

参考:◆「水際対策の抜本的強化に関するQ&A」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00001.html#Q1-1
参考:◆「WHO「サンタは新型コロナの免疫持っていて世界中移動できる」」(NHKニュース)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201215/k10012765591000.html


2.領空侵犯

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我が国では領空侵犯する航空機に対し戦闘機が対応しています(自衛隊法84条)。ということで、無断で空を飛んでくるアイツは戦闘機に囲まれる可能性も…。

3.トナカイで道路を走って良いの? 道交法との関係

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ソリは法律上軽車両にあたります(道路交通法2条11号イ)。軽車両は道路交通法の適用を受けるので、道路走行が義務づけられ、右折時には二段階右折が義務づけられています。これに違反すると切符を切られることに。また、灯火を付けることも義務づけられています(同法52条)。トナカイの鼻ではちょっと厳しいようです。

4.一方的にプレゼントをあげる行為

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本来プレゼントを貰うのはうれしいものですが、身元が分からない他人からのプレゼントは少し警戒した方が良いでしょう。
一方的に物を送って後から代金を請求する詐欺は、ネガティブオプションと呼ばれています。14日間購入の承諾をせず、かつ業者が物の引き取りをしなかった場合は、業者はその物を引き取ることができなくなります(特定商取引条59条)。念のため14日間は物を使用せずにいるとよいでしょう。
参考:◆「雑誌が一方的に送りつけられてきたが、どうすればよいか(いわゆるネガティブオプション)」(北海道経済産業局)
https://www.hkd.meti.go.jp/hokih/consumer/jirei/06.htm

また、プレゼントをあげる行為は法律的には贈与にあたります。贈与という言葉のイメージから一方的な契約と思われがちですが、法律的には贈与は双方の同意に基づく契約です(民法549条)。したがって、贈与には双方の合意が必要となります。贈与は一方的に解除することができますが、書面により贈与契約を結んだ場合は一方的に解除できなくなります。確実に欲しいものを手にしたい場合は、書面による合意を獲得しておくと良いでしょう。

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この怖い行為は12月24日の夜から25日の明け方によく起こると言われています。皆さん戸締まりに気をつけてお過ごし下さい。

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