初めてのコンピューターとインターネット〜肩を張らずにフランス98
Windows 95の生まれる前に日本を出てしまったので、いわゆるデジタル革命の頃はすでにフランスにいた。学生の頃にCDとCDプレーヤーが誕生。MS DOSという名も学生界隈でちらほら聞く時代に育った。
コンピューターへの興味はこの頃からあった。NEC PC8800とPC9800の世代。アプリケーションも少なく、一太郎とかロードランナーがあった記憶はある。
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初めて買ったPCはWindows 98搭載モデル。スキャナーとプリンターも同時に購入した。何となく全部揃えておいた方がいいと思ったからにすぎない。
購入に際してはかなりためらった。何から何までフランス語で覚えなければならないから。書店で「初心者のためのWindows 98」のようなものを買った。それもフランス語の解説。ほとんどチンプンカンプンだった。« par défaut »「デフォルト」とか « police »「フォント」という言葉さえ知らなかった。
« Sauvegarder » « Sauvegarder sous »「保存」「名前をつけて保存」の区別もつかないほどの初心者。「コピペ」って何ぞ?「クリップボード」って何??どこにあるの???
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白状する。フランス語版コンピューターに使い慣れた後で日本語版を使おうとして「何だこりゃ?」と思わず眉間に皺を寄せた。
当然のことだが日本語版は英語版を翻訳しているので「カタカナ言葉」が変に多い。何のことを言っているのかまるでわからない。恐らく日本語の説明口調で翻訳しても煩雑になると判断され、英語をカタカナでそのまま残したんだろうと推察する。
日本語版WindowsはMilleniumバージョンからダブルブートで使っていた。
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さてそもそも使い道もあやふやなまま購入したコンピューター。何の役に立っていたのか?
購入当初は、当時まだ高価だったデジタルカメラ(200万画素)で撮った写真を残して印刷するか、Tomb Raider 2やMystをする程度だった。
それ以後、当時評判だった教育関係のゲームソフト、アナログビデオをデジタル編集するソフトで画像処理などもするようになった。
ようやくコンピューターらしい使い方を始めたのは、今の家に引っ越してインターネット契約した時からと言ってもいい。
電話回線を使う当時のインターネット。「ピー、ピー、ガガガガー」というあの有名な音のするやつ。それでも初めて繋がった時は感動ものだった。
ウイルスバスターとは何かも知らないほどの初心者。一度はウォームにやられたこともあった。その後間も無くAvast無料版を使うようになり最低限のセキュリティーだけはカバーできるようになった。
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ADSLに繋がったのはいつだろう?2Mbsとはいえ違いは歴然だった。ビデオのストリーミングという言葉を実感できるようになったのもこれ以降。
この時期だっただろうと思う。日本の両親にコンピューターを買わせインターネット契約を無理やりにとらせた。MSN Messenger でビデオ会話ができる環境に整えるためだった。小さい窓、ボヤボヤの画像、カタカタの動きとはいえ、ダイレクトでそれもタダでいつまでも話していられる!まさに革命!フランスに来た当初、月一回電話で10分話すのに100フラン(2500円)のテレホンカードを買っていたことを考えると涙が出る思いだった。
その後Skypeに乗り換え、1年半前からは光ファイバーがついた。以前「メディア」の投稿でも話した内容。でもこの30年間を振り返るとテクノロジーの発展は恐ろしく早かった。何度話しても話は尽きない。中学生の時にエイリアン2を見て(年齢制限があった?)冒頭のシーンでテレビ電話が出てくるのを覚えておられるだろうか?いつかこんな未来が来るんだろうなぁと漠然と思ったものだった。なんてことはない。四半世紀もかからなかった。
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本当はこの投稿でネットスラングの話でもしようかと思っていた。どうしてって、閲覧しているサイトの半分以上は間違いなく日本語のサイトだから。思わず狼狽えずにはいられない言葉の変移。一考に値する気がした。
でも書き始めるとコンピューターの方に話が行ってしまった、、、
これはこれ。
思い出話も探れば色々と出てくる。ネットスラングとコンピュータースラングの話はまたにしよう。
noteには申し訳ないが、まるっきり備忘録の内容になってしまった。
『フェスティバル98』?狙ってやろうとしてもここまでうまくはできなかっただろうな、、、
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