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部屋を借りる?家を買う?〜フランスの不動産事情(その2)〜肩を張らずにフランス23

現在の家は中心街から20~30km離れていて、家としては孤立している。一番近い隣人でも100mは離れている。コラムの第1話を読まれた読者はタイトル写真を見られただろう。あれが家の前の野原で、家の後部は森に引っ付いている。実は所有地の半分は森。森の一部を所有させていただいている。家屋の状態は前住民がいたのでとりあえず住むのに問題はなし。
ここまで説明すると、なんでこっちを選んだ?という疑問は解消するんじゃないかと思うのだが、どうだろう?

振り返ると今が一番理想的な環境だったとはっきり言える。当時はそれでも賭けだった。周囲の反対を押し切った感があった。

まだまだ定年は先なので仙人や隠居にはなれない。それでも悠々自適な生活を送る足元の準備は着々と進んでいる。死ぬまでのことを考えても意味はないが、そこまで見通した所でそれほど波乱があるようにも思えない。頭も体も今の環境に順応してしまった。

さて「家事情」がタイトルで自分の家の話ばかりしてしまった。それでは現在の不動産はどんなものか?

仮に今の家を売るとすると、恐らく買った時の2倍か2倍半はするだろう。1軒目と2軒目の家なんかは立地が良かったので間違いなく3倍にはなっているだろう。

4人家族が家を買いたいとして中規模の町にT4の家を探す。まず見つからない。全部誰かが住んでいる。少し離れた(15km程)新興住宅地で見つかれば運のいい方かも知れない。多分その方が安く手に入るだろう。街の中なら必然アパートになる。

見つかったとしても昔の3倍の値段。給料が3倍になったわけではないので1500€から2000€の毎月のローンは流石に無理。必然部屋数を減らすことになる。それでも800€は下らない。


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