マガジンのカバー画像

仏製和語~ふしぎなにほんご~

4
フランスで生まれた(であろう)不思議な日本語についてご紹介します。
運営しているクリエイター

#ちょっとした話

フジさん、いま眠ってるよね?

フジさん、いま眠ってるよね?

フランス生まれの同僚Aが突如、日本語で尋ねてきた。

「フジさん、いま眠ってるよね?」
※イントネーションは、藤壺の君の”藤”、もしくは不二屋の”不二”である。

突然もとつぜん、「フジ」について聞かれても、困惑するばかりである。

(藤さんって誰だっけ?)
(日本との時差は7時間だから、たしかに眠っている時間だが・・・)

質問の意図が理解できず、ぽかーんとするばかり。

私「・・・フジさん?」

もっとみる

パサパサだね。

コロナウイルス騒動のせいで欠かせなくなった、アルコール消毒液。

毎日何度も手にこすりつけているもんだから、皮膚がもうカッサカサ。
そんな私の手をみて日系フランス人が一言。

「かわいそうにー、すごくパサパサだね。」

パサパサ…

擬音語のことをフランス語では「オノマトペ」というのですが、日本語のオノマトペは難解なもよう。

確かに、乾燥している状態を指して「パサパサ」というのは正しいのだけど、

もっとみる
お昼ごはんを探しに。

お昼ごはんを探しに。

「お昼ごはん、探しに行ってくる。」

フランス生まれの日本人、日本語を勉強したフランス人たちが、そろって使うこの言葉。

「コーヒー探しにいく」と言ってコーヒーマシーンへ。
「アイスクリーム探してくる」と言って冷蔵庫へ。

フランス語だとたしかに、「Chercher(探す)」という動詞を使うのだけど、日本語に直訳すると、なんか可愛い。

探しにいく。って響き。

宝さがしに行くみたいな、なんかワク

もっとみる