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【反省の向こう側】妊娠中、主治医に怒られました。


長女の妊婦健診は、
知り合いの産科ママに診てもらいました。

妊娠したことを上司に報告していたものの、
ある程度周期を経るまでは
他のスタッフに公表していませんでした。


① 高リスクと言われた。


高齢出産以外にも
リスク対象があり、
当初出産を希望していた施設からは
高リスクを理由に断られました。

高リスク患者を診るための
事情もわかるので、
そっか~と受け入れたものの、
かなりショックでした。


そのような背景もあり、
知り合いが主治医になってくれたことは
本当にラッキーでした。


② 主治医に怒られた。


核家族だったため、
知り合いが少ない中での妊娠は
不安だらけでした。

立ち仕事で動きすぎると
猛烈にお腹が張り、
苦しくなって後悔することを
繰り返しました。

悪阻もつらい上に、お腹も張る。

職場に公表した頃、
主治医に
『安定期になったら、楽になるのでしょうか?』

と尋ねたことがありました。

すると、


よくさ、安定期、安定期って言うけど。


私たちから言えば、
安定期なんて無いの。


命がけなの。


自分ひとりの身体じゃないのよ。

どうして安定期って言葉を使うのか、
意味がわからない。



怒られました。



③ 命の現場にいるのに。


恥ずかしかったです。

医療人なのに。

命の現場にいるのに。

職場には産婦人科もあり、
日々命の尊さを目にしているのに。


軽々しい言葉を口にした、
自分を恥じました。


産科に限らず、
どの診療科も命と向き合っています。

産科は、
『生まれてくるのは当たり前』
と思われがちです。

でも、
母体は命がけで育てており、
問題なく出産まで経過を
たどるなんて、
当たり前ではありません。

日本の医療技術の高さと
24時間365日いつでも受け入れる、
医療体制のおかげ
とも言えます。


命がけは
妊娠期だけでなく、
産後も同じです。

母体は出産のダメージを受けつつ、
子宮が急速に収縮するなど
身体の変化が大きいのです。


私は妊婦である前に、
医療人として診療に携わり、
スタッフの奮闘を知っている
はずなのに。

恥ずかしかったです。

④ 本当に安定期なんて、なかった。


主治医が言う通り、
私には安定期という時期は
ありませんでした。


悪阻は、
かなり周期が経つまであったし、
とにかく食べられない。
でも、食べなくても吐き気がくるので、
小さいおにぎりをつまんでいました。

立ち仕事は
お腹が張りやすかったため、
座れる時は座りました。

お腹をさすって、
きつかったね~
お腹をゆるめようね~
と語りかけてリラックスするよう、
心がけていました。

お腹は、
水が入って重い大きな風船を
抱えているようなものでした。

朝起きた時は、
ふわふわ柔らかい心地なのに、
お腹が張ると
バスケットボールのように
硬くなります。

張りがひどい時は、
子宮口が開くような
赤ちゃんが下りてくるような
感覚があり、
命の危険を感じました。

これは、私の感覚的なものなので、
人によって印象が異なるでしょう。


男性ばかりの職場だったこともあり、
『お腹重そうだね』
とは言われるものの、
妊娠経験者がいないため
私もどう伝えたら伝わるのか
手探りでした。

精神的にも
体力的にも
安定期など、ありませんでした。


何とか乗り切れたのは、
夫が家事ができる人だったからでしょう。

身体がきつくて動けなくても
夫が料理ができたので、
あーだこーだ気にしなくて済みました。


横になって休むことができたから、
入院するまでに至らなかったのかもしれません。


今思い出しても、
主治医に怒られて良かったと思います。

『安定期に入ったのに、きつい。
なんでだろう?』
と思うことはありませんでした。

安定期なんて、ない。
命がけ。


指摘してもらったから
いかんいかん無茶しちゃいかん、
と体調を過信することなく、
行動できました。


大きな問題なく、
妊娠期を過ごす方もおられるでしょう。

でも、それは
当たり前ではありません。


安定期はありません。
過信しないようにしましょう。


私は主治医に怒られました。


医療人なのに、恥ずかしいことです。

医師だけでなく、
たくさんのスタッフが、
いつも緊張感を持って
対応しています。

最善を尽くせるように
日々勉強をしています。

命は、
当たり前にあるものではありません。


ご自身の身体を、
パートナーの身体を、
労わりましょう。


私の経験が
参考になりますように。


ありがとうございました。



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