久しぶりに「おすそ分け」文化に触れました。
皆さんの周りには、「おすそ分け」文化がありますか?
私は割と「おすそ分け」文化に触れている方だったのですが、
近年は縁遠くなっていました。
でも、息子が通う理髪店で久々にこの文化に触れたのです。
数年前から、息子は自宅から数分の理容店にお世話になっています。
そのお店は、建物の雰囲気から何十年も営業されている
であろうお店で、
60代後半から70代くらいの女将さん一人で営んでおられます。
息子の散髪の帰り際、
「ちょっと待って」と店の奥から
大きなトマトを両手に持って
「コレ頂き物で、おすそ分け。美味しいのよ」
袋に分けてくださいました。
息子「おっきいーーー!!!」
それは、1つが握りこぶし2個分もある大きなトマトでした。
私「熟して真っ赤ですねー!」
昔、大玉トマトは作るのが難しいと誰からか聞いたことがあるため、
その大きさと出来栄えにびっくりしました。
女将「知り合いが作ってるのだけど、規格外だから売れないんだって。
でも、捨てるのは勿体ないでしょ。もぎたてだし美味しいわよ~」
大きいだけではありません。
ツヤがあって真っ赤な上、
トマトのおしりには美味しい目印の『星』がくっきりとありました。
スーパーに並ぶトマトとは色が異なります。
ハリもあって美味しさは見てとれました。
「箱で貰ったけれど、ひとりで食べるには大きいし大変なの。
せっかく美味しいし、みんなに食べて欲しいの」
ありがたいことです。
久しぶりに「おすそ分け」文化に触れました。
もぎたては、違いますね。
みずみずしいので刃を入れると
はじけるようにジュワ―っと果肉が飛び出しました。
息子は、「1つちょーだい!」とやってきて、
「甘ーーーい!!!おばさん、ありがとーーー!!!」
と感動しきり。
本当に美味しかったです。
水分量が違う。
しかもフルーツトマトのような甘さとは違い、
シンプルにトマトの熟した甘さが溢れた美味しさでした。
何もつけずにそのままの味を堪能し、
「美味しいね」の言葉が何度も飛び交いました。
女将さん、
そして作ってくださった方、
本当にありがとうございました。
わが家は、昔は夫がベランダで家庭菜園をしていたものの、
忙しさに駆られてスーパーに依存するようになり、
もぎたての美味しさに触れることが
めっきり少なくなりました。
熟したもぎたてトマトは、別格です!
感謝ですね。
感謝しつつ残念なのは、
確かに大きすぎて形はいびつかもしれないけれど、
規格が外れるとの理由で売り物にならないという現実です。
せっかく月日をかけて育て、しかも設備も整えて安定供給できるように
尽くされているでしょうに。
どうして規格通りでないといけないのでしょう。
安心・安全な食べ物であるのに。
私は業界ルールを知りませんが、
大きかろうが形が変形していようが
傷んでいないならば美味しくいただきたいです。
箱買いはできなくても、
グラム買いはできます。
それでは、ダメなのですかね。
勿体ないですね。
イマイチ疑問点が残るものの、
捨てられずに食べることができて嬉しいです。
それに「おすそ分け」って、
そこに何気ない会話のやり取りが生まれるし、
ほっこり温かい気持ちになりませんか。
嫌な気持ちで「おすそ分け」はしないですもん。
日本の謙遜文化が背景にあったとしても、
ちょっとした幸せを「おすそ分け」すると言えませんか?
物のやり取りだけでなく、
気持ちの交流がありますよね。
「雑談」という表現になるし、
何か有意義な情報を得られるかって
そんなことはない会話ではありますが、
数分間に緩やかな時間の流れと交流が生まれるもの
のような気がします。
のん気な発想かな?
このような『ちょっとした繋がり』って
安心感がないとできないと思うのです。
殺伐とした仲ではできませんし、
『お互い様』って気持ちで
対等な関係こそ成り立つのではないでしょうか。
ありがたいことです。
コロナがあったことで、
なかなか「ちょっとした交流」や「雑談」の機会が
減ったからこそ、
自分が大切にしたいものに気づくようになりました。
久しぶりに「おすそ分け」文化に触れました。
温かい気持ちになりましたし、嬉しかったです。
ありがとうございました。
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