見出し画像

【私のこと好き?】企画参加

物語の中には沢山の人がいるし素敵な人が多いから、この中から選ぶことにした。
「私のこと好き?」なんて、野暮なことを確認しないでも気兼ねなく「好きなんだ」と言える存在を手に入れられるんだから。いつでも本棚に座っている静かなところが好き。
バナナと遺伝子が50%も同じ生き物からピッタリ来る人を選ぶなんてナンセンスだし、もし、そんな人が現れてもなんだか萎縮してしまうから。
だから、もう決めたの。次はこの中から選ぶって。……バカ。

      ♡

「私のこと好き?」。
そうやって事あるごとに茶化してくる人が好きだった。でも、そんな毎日にボクだけが幸せを感じていたから愛想を尽かされたみたいだ。素直に伝えることも、ましてや相手に合わせるようにふざけて返すことさえ恥ずかしくて、毎回困ったように笑ったのが間違いだったのだろう。
ボクは、どうやら恋愛に向いてないらしい。素質が無いんだろうと思う。
あの人は、もっと恋愛の上手な人と付き合うんだろう。素直で、一緒にいるといつも自然に笑い合えるような相手と巡り合うんだと思う。そして、ボクはいつまでも片思いのままだ。
あっ、そういえば、今日教えてもらったアーティストの曲、なんて曲だったかなぁ? すごくいい曲だったなぁ。

      ◇

わたしの周りには、大馬鹿者が二人いる。
その二人は休み時間のたびに、人間とバナナの遺伝子は50%が一緒だなんだとキャッキャと笑いあってみたり、イヤホンを片方ずつ使って音楽を聴いたりしている癖に、互いに片思いだと思っているらしい。そして、何かの拍子に目が合ったりすると、モジモジしているのである。
その二人が両思いなのはクラスの全員が知っていることで、知らないのは当の本人達だけなのである。何を隠そう、このカップリングこそが、わたしの最推しであり、本人達にそれを伝えることなくモジモジを楽しむことが充実した、わたしの推し活なのだ。

「ねえ、こんな性格の私のこと好き?」


面白そうな企画だったの参加してみました。
「鈍感だよね」と言われた学生時代を思い出しました。

頂いたサポートは、知識の広げるために使わせてもらいます。是非、サポートよろしくお願いします。