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寝るために起きて、夢見るために今日を過ごす。

寝るのが好きだ。
これをすごく恥ずかしいことのように感じてしまう。それでも、ひっそりと思う。眠たいときの瞼の重さも、起きたくないと考え出すよりも前のなんにも頭の中に入っていないリラックスした、悪く言えば、ぼーっとしてるだけの時間も。それから、意識は起きているけれど全然目を開ける気のない時間と、そのとき肌に当たるスベスベした感覚に足が熱くなったら少し出して感じるヒンヤリ感も好きだ。

ぐうたらしてることを優雅と言ってほしい。
決められた素材を華麗に刻んで調理するシェフの料理を味わう貴族より、岩の上で寝転んで霞を食べる仙人になりたい。
掃除の行き届いたお寺の本堂で書を追求した書道家よりも、アルコールに浸っている天才画家になりたい。
水たまりに落ちた葉っぱになりたい。

そして、今日もめまぐるしく世界が回ってる。

最近は、夢は目を開けて見るものらしい。
だって、そんな風に話す自信たっぷりの誰かが言っていたんだ。その誰かの話を何十万人が聞いている。それが今の正解らしい。

でも、そんなのどうだっていい。
だって、眠たいんだから。
夢は眠ってみるもんだよ。

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