『ダイアログ』と『蜜柑』のお話。|文章ダイエット促進委員会
ネコぐらしは話を聞くのが好きだ。
趣味。食べ物。一生懸命がんばってきたこと。
人生を垣間見れる。そんなエピソードが聞けたらなお良い。
ネコぐらしは話すのは苦手だ
跳梁する思考の手綱を握るのは、骨が折れる。
それで相手を轢いてしまうくらいなら。と、聞き手に回ることが多い。
私と誰かの会話は、傍から見ればカウンセリングの真似事。
共感的理解。
無条件の肯定的関心。
自己一致。
単なるモノローグにならないよう、適度に相槌と深掘り。
相手に気持ちよく喋ってもらうことを念頭に置く。
タイミングを図り、私も自己開示。
そうしてまた譲る。
割合は大体8:2くらい。
相手の世界観に没入する。
声色に注目する。
たまにトーンが低くなる。
何か暗い影が落ちる。
テンポが早くなる。
並々ならぬ情熱を感じる。
同じ話題であっても、情緒は事細かく変化する。
ごく小さなブレ。
日常生活ではおおよそ感知できないブレ。
言葉を復唱する。リフレクティングする。
咀嚼した言葉を自己一致させて、相手に届ける。
感心した様子。
予想より大きなリアクションに、思わず目をみはる。
釣られて、自分の言葉にも熱が籠もる。
2つのモノローグ(独話)が、1つのダイアログ(相互の対話)になってゆく。
そんな調子で会話した人がいた。
彼は純文学が好きだと語った。
特に、芥川龍之介の『蜜柑』。
もっとも情熱が籠もっていた。
彼の核がここにある気がした。
ダイアログが終わってすぐに読んだ。
希望、感動。
しかし私はそれ以上の悲観を覚えた。
彼とは、きっと違う感想を抱いただろう。
今度は私がモノローグを携えた。
彼はどんな反応をしてくれるだろうか。
次に話すのが、今から楽しみで仕方ない。
(672文字)
・・・
あらためて、文字生生物を目指すネコぐらしです🐈
文章ダイエット促進委員会。
という名目で、今回はとにかく文章を絞ることを試してみました。
ショートショートってやつなのかな?
抽象性と具体性の間を行ったり来たり。
それでいて文章の雰囲気も損なわない。
そういったバランスを取るのがいかに難しい事か…。
さる友人の好きな言葉に、私もよく感銘を受けます。
どの要素も、まだまだ未熟だと感じてやみません。
たくさん学び、たくさん書き、たくさん感じる。
人生をもっと豊かにしていきたいものです。
🐈気に入りましたら、ぜひサイトマップも覗いていってくださいな🐈
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