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読書|お金に執着のない私が「ユダヤ人大富豪の教え」を読んでみて。

こんにちわ。ねこぐらしです。

最近めっきり寒くなってきて、うちのエアコンが悲鳴をあげてます。
つけっぱなしだと喉やられちゃうから、こまめな換気大事。循環循環。

今日は本を一冊読み終わりました。

まずは、純粋に本を読んだ感想。

そして、タイトルにある「お金に執着のない私」とまで自負してる私自身がなぜこの本を買ったのか、ってお話に続けていきたい。

結論から言うと

思ってたのと全然違った。いい意味で。


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まずこの本との出会いは、おすすめのビジネス書として書店に並べられていた時。

私はカッチカチのビジネス書が苦手です。
それこそテクニックを箇条書きにしてある本は特に苦手。

恥ずかしながら自分自身、記憶力が良いとは言えない人間です。
テクニックを羅列したような媒体は、辞書的な使い方しかできない。

実践するにしても、まず自分の腑に落ちるまで繰り返し読んで落とし込まないと身につかない、ってな感じです。

元々小説や物語を好き好んで読むタイプなので、どうしてもビジネス書に対して心理的なハードルがあります。


ですが、本書はまったく違いました。

「これビジネス書の皮被ったヒューマンドラマ小説だ!」


と、一気に引き込まれたのです。

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要約すると、20代にして単身アメリカで活動する主人公が、なぞの老人男性から話しかけられ、いつの間にかその老人男性の元で生活を共にする、というお話。

この一見すると共通点のない二人のかけあいが、まるで「最強のふたり」を連想させるドラマ性を秘めているんです。

※こちらの映画についてもレビューしています。

映画や小説は、まずは書き手の世界観が表現される。
その中に散りばめられた抽象的なテーマ性を読み手に気づいてもらう、ってアプローチがベターと思っています。

今回読んだ「ユダヤ人大富豪の教え」のつかみは、まさに小説のそれだったのです。

主人公(著者)の回想から入り、ユダヤ人との出会いのエピソード、そして別れを得て、彼の遺した手紙を読み、あとがきでやっと現代に戻ってくる。

夏目漱石の「こころ」と構成はほぼ一緒なのです。

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はじめは「なんでビジネス書にカテゴライズされてるの?」と疑問にも思いました。

読んでみて気づいたのですが、テーマ性がすべて具体的に明記されている点が、小説と大きく違うところでした。

逆にいえばその一点だけ。
テーマを明記しないで抽象化するとどうなるか。
それこそ、小説にもドラマにも映画にも変貌します。
後読感も非常に味わい深いもので、読み物としても非常に優れています。

「人には無限の可能性がある」と本書でも何度も述べているのですが、

ビジネス書という枠に囚われない、


そんな自由の可能性を体現する作品だと感じました。

言霊の力や、思い込みの力(引き寄せの法則)、人への感謝と繋がりを大切にすること。
そういった形のないものがいかにパワーを秘めているかを、作中の明るい老人の言葉を通して、自由に学ぶことのできる本書です。

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発行が2006年ということもあり、具体的な研究結果を参照する場面はほぼありません。

ただただ第二次世界大戦中、ホロコーストというあまりにも辛い時期を乗り越え、幸せを掴んだ男の直感的な気づき。その実践を交えながら主人公に伝授していく。

その一つ一つには物事の本質が宿っていて、納得すると同時に心を打たれる、えもいわれぬ感情が湧いてくるのです。

特に私が実践しようと思ったのは、本書の第16項にある下記の教え。

「”自分のやりたいことリスト”を本気で書いてみなさい。”自分のやらなければいけないリスト”ではなくね。」


結構ハッとしたんですが、理想や夢を描く時、気づけばただのToDoリストになってしまうんですよね。
確定申告をする!とか、毎日文章を書く!とか、無駄遣いをしない!
とか。

でもそれって理想や夢そのものか、って言われたら、そうじゃない。

純度の高い理想や夢は、メモに書くのも口にだすのも憚られるんだ。
だから怖い。
怖いから大抵の人は書けないものだ。

そんなニュアンスで作中の男性は、理想と夢について説明をしていました。
これは深く集団心理をついていて、社交性や社会性という道徳的だと思われる観念に、逆に私達が縛り付けられてしまっている不思議な状態だと気づかされる…。


とりあえず、私の理想は

お家でネコを撫でながらボーっとしてても、なにも不安のない生活を送れるようになりたい!

が一番ですね。笑

すみません、生粋のインドアなのです。

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お金に執着がない、ってどういうこと?

言ってることが矛盾してしまうんですが、本書を読んだ後、結局自分はお金に執着をしているな、と気付かされました。

どこか私は、幸せとお金に相関性を認めたくない気持ちがあり、その確証を探して回っているフシがあります。

いわゆる貧困層にあたる生活基盤で生きているのですが、お金がなくとも、自分自身が不幸だとは感じていないからです。

本書を買ったのも、ひとつのケースとして参考にしよう、くらいの軽い気持ちでした。

ですが、本書内では「お金について執拗に学び続けることで、はじめてお金に対しての執着が消せるもの」と説明があり、それにまつわる数多くのエピソードを読み込んだところ、まったくもって自分の腑に落ちてしまったのです。

たとえば、朝起きて歯磨きをするように。
信号が青になったら渡れるように。
食べ物からエネルギーをもらうためには十分に咀嚼をして嚥下しなければならないように。
これらの行動自体に執着、ってそもそもない。

そんな他愛もない習慣と同じだけの意識レベルに「お金」を持っていけて初めて、執着はなくなるのだ、と私は解釈しました。

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今の私はなるべく安いものを安く買う、ということを無意識に行っています。
これは支出を抑える意識があるから出来ることですが、残念ながら、収入という枷に関しては無視出来ません。

その枷があるから、身近で仲良くしている人にごちそうを振る舞ったり、大切な人の為にお金を出すという行為を、躊躇してしまう。

真の意味で「誰かの助けになること」に誠実であれば、本来お金は障壁にならないはず。

だけど、なっている。

なら、それは執着しているということなのだ、と納得をしました。
いや~自分の思考の浅さを恥じたいところです。

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ということで、もう18年前?くらいの本になるかな。
もしかしたら、現代社会にすっかりなくなってしまった概念を再考する、そんなきっかけになれる本かもしれません。

ベストセラーということもあり、既に読んだ方多数だとは思います。
ですが、まだだよって方いらっしゃいましたら、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。



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