【歌集その3】わらってしししもうた

割引あり

「選べない傷の意味」問う 彼のうた 零れ染みたる 薄きジャージー

バイト先キャリー引っかけ睨まれど地下ドル今日もライブハウスへ

ゲボ見やる あらゆる色の 混沌と
ウイルス散りぬ バイオハザード

昼寝前 乳の残り香 交差点 何とはなしに信号守る

空にカー 明石家響く引き笑い 茜に溶けし 羽根の漆黒

保健医の鞄にいつも覗いてた
そういやガルボ 長かったなあ

出稼ぎのラブホとブクロ山手線
ホームと天の 配管似てた

身に覚えあるヤな臭い上がりくる
どの竿だっけ?ゲボの寸前

ヤサ男 インフルエンサー SNS
柔和な笑顔 彼女居ないよ

舞台跳ね拍手さざ波止まぬ中
星野源なら 転生n巡

遠かった美しひとこちら向く
「羨ましいわ、その二重幅」

You do marry me! 脈に包丁 突き付けた
冥土の先へ永遠を臨んで

誰のせいだと思ってる?私から飛び消えてしまった倫理観

無理すんな嫌われたいのこのままじゃ
私を消してお願いします

肉汁が溢れボリューム憎々し
嫉妬が増したこのハンバーグ

納得のいかない結果なのかしら
血圧計の前に岩なり

懐メロは二人で見つめた Distance
まさか社会で見つめようとは

「車椅子か、麻雀もようできひんな」
木村病院の待合室

音楽を聴こうと思い立って挿す
私の耳に ジャックの方かよ

「やっぱ落ち着くナア!」
ヴィレヴァン内で声に出し 深呼吸するサブカルのメス

モニターに映る蟹食むみうらじゅん
初めて君が連れ込むお宿

「大きいねって言うたげて」上田正樹
憂歌、大阪弁、事後にて

敵視する ホテルとビデボ 愛してる
私の部屋は いつ来てくれる

チケ代の3とD代だけ入れた
財布 神ながら守り給へ

常磐線で目撃と噂
まだ愛し君の行方探してる

駅前のピンクのゲロに救われる
私の心は穏やかでない

赤や緑の菊のはなびら指差して思う
赤や緑だなあ

ソーシャルステータスゼロの死にたいも極む
アカ消し断つwi-fi

悲しい寂しい流れていく涙
諦念どうしょもなくて 世よ夜

同じ月見て過ごせても無理だった
涙もカラリ☆ 俺が堕天使

寂しいをアドバルーンに閉じ込めて
ふわふわ浮かび消えたくないよ

よし寝るぞ 気合い入れるぞ 寝るためぞ
尚眠れぬぞ 飲むゾルピデム

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