ちょこっと文芸福岡について
8月26日に開催された「ちょこっと文芸福岡」にサークル参加しました。
「ちょこっと文芸福岡(略してちょこ文)」さんは文学系同人誌を中心とした頒布・展示イベントです。
福岡にはみなさんご存知「文学フリマ」の福岡版「文学フリマ福岡」と、詩・短歌・俳句を中心とした「福岡ポエイチ」の2つの文学系イベントが数年前から発足しています。恐らく福岡市内で現存する文学イベントで三番目にあたる「ちょこっと文芸福岡」は、本の頒布のほかに各学校の文芸サークルの作品を展示した「学生文芸展」、全国から折本(一枚の用紙を折って作られる小さな本)を集めた「折本フェア」の三つのコーナーで成り立っています。他にも紙面の切り抜きを組み合わせてコラージュ短歌を作れたり、良いと思った作品に「いいね!シール」を貼れたりと来場者参加型のイベントも開催されていました。
わたしが「ちょこ文」さんを知ったのはTwitterで、たぶん最初の告知もTwitterでされていたんじゃないかと思います。このイベントでしみじみ良いなあと思ったのは、運営さんのイベントに向けた準備をリアルタイムで見ることが出来たことです。コンセプトはもちろん最初からきっちり決められていたと思うのですが、イベントが近づくにつれ学生文芸作品の募集や絶望短歌がTwitterで公開されたりして徐々に居場所が立ち上がっていく感じが、お祭りっぽくて見ていて楽しかったです。
やはり出展する側としては、当日どれくらいのお客さんが来るのか、そしてお客さんの求めている作品ジャンルとわたしの提出するものがマッチしているのかとても心配だったのですが、特に想定外なことも起こらなくて良かったです。
当日の雰囲気を詳しく知りたい方もいるんじゃないかと思うので、とりとめのない文章ですが、思ったことを書いておきます。
・お客さんについて
開始直前、入口の前で並んでいるお客さんがいたような気がします。扉が開くと同時にお客さんが入ってきた記憶があります(たまにスタートダッシュで閑古鳥が鳴いているイベントがあるので……最初の雰囲気、大事ですよね。ほっとしたのを覚えています)。
学生文芸展があるからか、お客さんは見た感じ学生さんっぽい方が多かったような気がします。わたしのブース周りの印象だけですが、和気藹々とした感じが最後まで続いていました。迷惑行為をする人もいなかったと思います。
・手にとってもらいやすい作品ジャンル
わたしの作品の例で申し訳ないんですが、今回、ライトノベルと純文学(幻想文学)とエッセイを同時に出しました。詩や短歌は書けないので出していません。
手に取ってもらいやすい作品ジャンルみたいなものはなく、それぞれの好みに応じて多種多様でした。ライトノベルと純文学の売れ行きが同じくらい。Twitterを見て買いに来てくださる方が多かったので、SNSを使い慣れている世代……やっぱり学生さんが多かったのかなと思います。
・他のイベントと比べたお客さんの数
第一回開催だったからか、他のイベントに比べてお客さんは少なめだったような気がします。売上も計算したら他のイベントの平均より一割減でした。
文学フリマは全国からサークルさんが集ってくる感じなのでともかく、その道数十年な文学人も多い「福岡ポエイチ」に比べると若い人が多いけれど全体の集客率は少し低かったような気がします(あくまで体感です)。市内在住の人が多いのかな? 「ポエイチ」は九州各地から来てる人も多い気がするので、それもあるのかも。
たまたまAEONに立ち寄った人を呼べたら素敵だなと思いました。
あ、同人イベントって「お客さん」って言ったらダメなんだっけ……? すみません。
分析っぽくなってしまったけれど、ただの体感なのでまったく理にかなっていません。ただ、素敵な出会いがたくさんあり、不思議なご縁で大学時代のお話が出来たので、とても良い思い出になりました。
公式Twitterで見ましたが、来年も開催する予定とのこと。「文学フリマ福岡」、「福岡ポエイチ」に続く文学イベントの第三勢力として愛と欲望渦巻く大繁華街・天神に来年の夏も君臨して欲しいです……って書くと抗争っぽくなりますね。確信犯ですごめんなさい。
何はともあれ、今後の発展に期待が募るばかりです。
ちょこっと文芸福岡:https://chocobun.jimdo.com/