緊急夜間病棟へ駆けつけて。
仕事終わりに温泉へ行き。私はホカホカの状態で
コーヒー牛乳をロビーで
ごくごくと飲み、ぷはー。と一息。
この、ぷはーの時間がとてつもなく重要で
リフレッシュしたなー。と1番感じる瞬間である。
そんなことはさておき
いそいそと車へ戻り駐車場をあとにした。
私は道中どうしても喉が渇き
そこから数100メートル行くと自販機があるのでそこへ向かった。
その時だった
車から降りた時
足の裏に違和感を覚えた。
なんだ!?!?と思い。車のルームライトをつけると
足の裏にグッサリと杭が刺さっていた。
もちろん靴も貫通している状態だ。
傷口はパックリ避けており、肉や脂肪も飛び出しているくらいだ。
ただ見た目に反して血も出てなければ痛みもない。
足に体重をかけても「へっちゃらへっちゃら〜♪」
の状態だった。
冗談はさておき、
このまま帰ってもいいが破傷風とかになれば
厄介なもんだな。と思い。
とりあえず近くの
夜間病院に電話をして向かった。
病院について受付を済ませ待合室で
携帯を光らせながら待機して40分ほど経ち
ガラガラという音が聞こえたので
目をそちらに向け、若い先生が〇〇さーん。
と呼んだので手をあげはーいと答えた。
症状やその時の状況を事細かく説明。
それからまた10分くらいしたら
レントゲン室に連れて行かれ
レントゲン後の説明を受けた。
レントゲン⇨麻酔⇨消毒⇨縫合
になりますとのことだった。
私は今まで病院にほとんど行ったことがない。
怪我をしても大体は自然治癒で治してきた
今回ばかりはただ事ではないと
なんとなく思って病院に行くことにしただけだった。
なので麻酔やら。縫合やら。いろんな説明を聞かされた。単純に薬だけもらえれば
あとは勝手に治すのになぁ。とか思いながら
説明は右から左へと流されていった。
(無駄に長いし。。。)
それから程なくして寝台に寝転がり
「では麻酔打っていきまーす。」とその若い先生は
言った。
太くて、痛いというのはなんとなく聞いていたが
思ってたより1.3倍くらいはデカくて
「え。それ打つんですか?」と恐る恐る聞いた。
シンプルに無理なんだが。という感情が湧いた。
先生は、そんな事は気にも止めず
ぶすりと私の足の裏へ差し込んだ。
「いっっっった!!!!!」とかなりの
声を上げた私。
杭が刺さった時より3倍くらいには痛かった。
その日は落ち着いていたのか
看護士と他の当直の先生たちもゾロゾロきて
なに?見せ物じゃないんですけど。こっち悶絶してるんですけど。え??なんだよ。
と心の中で唱えていたら、もう1発ぶすり。
もちろん悶絶。声にもならない声で「かぁ………」
と私。
他の先生が「痛いけど我慢してくださいねー。」
とあっけらかんとした顔をこちらに向けて言う…
むり。あたりまえに。むり。
それを5回繰り返し、若い先生は
感覚あるかないかを聞いてきた。
あったら、困るわ!!なんのための麻酔なん??
と心の中でブチギレた。が、
なぜかわからないが、感覚はちゃんとあった。
なん…だと…??感覚しっかりありやがる。
それを素直に伝えると。
観客気分の先生たちが、
「これ以上打つと他の問題にもなるんで、強行突破します。我慢してください。」と言い放つ。
おいおいおい。まてまてまてまて。
聞いてないそんなの。我慢とかないから。
やめて!!と思っても無念にも届かず
そんなのお構いなし。の顔で
縫合の準備を着々と進める若い先生。
いつのまにか
ガッツリ両腕と腰を抑えられ。
「今から6針縫うので、頑張ってください。」
とその若い先生は言った。
まじで困る。
足の裏には激痛が走った。
どのくらい走ったかというとメロスの走るスピード並みであった。そうつまり表現できないくらいだった。
息を吐く暇もなく2針3針と進めていく。
普通に泣いた。痛すぎて。
今まで痛いというだけでは泣いてこなかった
私だが、耐えきれなかった。
いちばんの苦痛は糸が皮膚と皮膚を通り抜ける時の
あのにゅるにゅるとした感覚。
今でも忘れない。あれほど痛いものはない。
縫合を進めるたびに
消毒液をつけたガーゼでぐりぐりと傷口を消毒していく。やり方…他にもあったんじゃないですか?
と今でもいいたい。
なんとかかんとか耐え抜き。やっと一息をついた頃。
観客気分のうちの1人の先生が
実は書類にサインをいただきたくて…と
今更になっていい始めやがった。
(恨みはかなり強くここはあえて、始めやがったと言っておきます。)
よくよく読むと、麻酔を使うことに同意しますか?うんぬんかんぬんと書かれていた。
ふざけるなよ。効いてないじゃん。サインしてやるもんかと
「効果なかったから嫌です。てか今更?遅くね?」
とはっきり言ってやった。
「すいません。こちらの不手際で…」
なんじゃそら。とツッコミをしてから、
渋々書くことにした。
それからやっと立ち上がり
ケンケンで受付に行き支払いと薬の授受を済ませて
帰りました。とさ。ちゃんちゃん。
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