超大型クルーズで地中海を巡る ワールドエウローパ乗船記④(3日目 バレッタ マルタ)
こちらの記事は、③乗船記の続きとなります。
パレルモを出港し翌朝、マルタ共和国の首都、バレッタに到着しました。
エクスカーションへの参加
今回の寄港地では、バレッタと古都イムディーナを巡るMSCのエクスカーションに参加しました。エクスカーションの料金は事前申し込みで一人66ドルでした。
エクスカーションに参加する場合、前日の夜客室に、集合時間と場所が書かれたバウチャーチケットが配達されます。当日集合場所となっている船内の劇場では参加するツアーごとに区画が分けられており、指定された区画で参加するツアーが呼ばれるのを待ちます。
自分達のツアーが呼ばれるとそのまま列になって下船し、港で待機していたバスに乗り、まずは内陸にあるイムディーナに向けて出発します。港からイムディーナまでは、40分程度で到着しました。
イムディーナ
イムディーナはマルタの現在の首都であるバレッタが築かれる前の首都で、首都が移った今では「静寂の町」とも呼ばれています。中世の雰囲気を色濃く残す城壁都市であり、到着すると大きな城壁が目に入ります。
街を囲む堀には、立派な橋とメインゲートが建設されており、その門をくぐって街の中に入ります。かつては跳ね橋が利用されていたそうです。
街の中に入ると、住宅やカフェが並ぶ通りがあり、観光地とは思えないほど静寂な雰囲気に包まれていました。ツアーでは街を練り歩きながら、街の中心地である聖パウロ大聖堂を目指します。
聖パウロ大聖堂は街の中でひときわ大きな建物で、中に足を踏み入れると、外装の簡素さからは一変し、荘厳な聖堂になっていました。首都バレッタにある聖ヨハネ大聖堂の天井画も手がけたカラヴァッジョ派の画家、マティア・プレッティによるフレスコ画で彩られています。
バレッタ
聖パウロ大聖堂の見学を終え、首都バレッタへ向かいます。バレッタはかつてマルタ騎士団が拠点を置いた都市で、街全体がユネスコの世界文化遺産に指定されています。バレッタに着くとバスを降りて、市街地を歩きながら街の中心地である聖ヨハネ大聖堂を目指します。静寂のイムディーナとは一変し、町は多くの人々で賑わっていました。
聖ヨハネ大聖堂は、マルタ騎士団によって1577年に建設された大聖堂です。聖パウロ大聖堂同様に、敵の襲来に備え外装は簡素に建設されています。
聖堂に入ると、バロック様式の豪華絢爛な内装に圧倒されます。聖堂内はいくつかの礼拝堂に分かれており、かつての騎士団長が祀られていました。
目線を床に移すと、マルタ騎士団員達の墓石が並びます。墓石一つ一つに騎士団員の名前や骸骨のモチーフが描かれていました。
聖堂の奥の礼拝堂では、カラヴァッジョの作品『聖ヨハネの斬首』が飾られています。カラヴァッジョ作品の中では最大の祭壇画で、絵の中の光源と同じ位置に天井窓から光が差し込んでおり、見事に調和していました。
聖ヨハネ大聖堂の見学終了後、ツアーは解散となり午後は自由行動となりました。バレッタは小さな街で、徒歩で歩いて回ることが可能です。また、街の中心からクルーズ船までは15分程度で歩いていくことができ、治安の良さも相まって各寄港地の中でも一番利便性の高い港でした。
昼食は、街の中心地にある「Kings Own Band Club Bar and Restaurant」というマルタ料理のお店で食べました。1皿15€前後でメニューはマルタ名物である海鮮料理が多かったです。私たちはマグロのステーキとホタテのポワレを注文しましたが、どちらも丁度よい火の通り方で美味しく食べることができました。
昼食後はスーパーマーケットでマルタワインを、レース編みのコースターをおみやげ物屋で購入し、散歩しながら船へ戻りました。前日のパレルモの街では、少し薄暗かったり治安の悪さを感じる場所もありましたが、バレッタは街全体が世界遺産に登録されていることもあり、治安の良さを感じました。また、英語が公用語の1つであるため英語が通じる場面が多く、とても観光しやすい街でした。
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