お酒は飲まないのに脂肪肝の人はこれが原因かも……
私は病院で腹部エコー検査を担当しています。入院患者から健診受診者まで、様々な方のお腹にゼリーを塗り、画像を見て検査を行っています。最近、健診や外来の患者さんの中で、若い人に脂肪肝が増えていると感じることが多くなりました。
脂肪肝の原因にはアルコール依存性と非アルコール依存性があります。以前は、脂肪肝は主にお酒の飲み過ぎによるものとされていました。健診の検査項目である「γ-GTP」の数値は、お酒の摂取や脂肪肝によって上昇するため、この数値を気にする人も多いです。
しかし最近では、若い人の飲酒が減少しているにもかかわらず、脂肪肝と診断される人が増えています。問診で「お酒を飲んだり、お菓子を多く食べますか?」と聞いても、心当たりがないという人がほとんどです。
そこで最近、次のような質問を追加してみました。
「エナジードリンクは飲みますか? サプリメントは飲んでいますか?」
すると多くの人が、
「エナジードリンクは毎日、朝と夜に飲みます」
「サプリメントは薬局で買って、健康のために飲んでいます」
と答えます。
このことから、脂肪肝とγ-GTP上昇の原因として、エナジードリンクが関係していると考えられます。エナジードリンクには高濃度の糖分とカフェインが含まれており、肝臓や膵臓に負担をかけてしまいます。その結果、脂肪肝やγ-GTPの上昇につながるのです。
ここ数年で20代の飲酒は減少傾向にありますが、代わりにエナジードリンクの摂取が増えているようです。エナジードリンクの摂取は控え、他の方法で健康を維持することが大切です。
まとめ
エナジードリンクの過剰摂取は、肝臓に負担をかけ、脂肪肝やγ-GTPの上昇を引き起こす可能性があります。健康を維持するためには、エナジードリンクの摂取を控え、バランスの取れた食生活を心がけましょう。
健康なライフスタイルを保つために、エナジードリンクの代わりに適度な運動やバランスの良い食事を取り入れてください。これが、健康な肝臓を維持するための鍵となります。
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