見出し画像

持ち家を売って無印良品のリノベ賃貸に移った。


よくある持ち家vs賃貸議論の境界線は、結局のところ生き方の議論と同じで、その人にとってどっちが合うかという解は変わってくる。



解はいつでも変えられる時代だからこそ、立ち止まって「この道を正解として歩むのか?」という問いかけをする時間は必要だと思っている。



数年前、東京異動になったことをきっかけに「海の見えるタワマンに住みたい」という漠然とした夢を叶えるべく、夫婦で新築分譲を購入した。
ハイスペックな箱に住んでいると、自分のスペックも上がった気分になる。26階から見る海と夜景は贅沢なキャンバスに描かれた日常になっていた。


だけど夫婦2人に3LDKは広すぎた。


実質1LDKで生活をしていて、残りは物置部屋になっていた。どちらがいつ転勤になっても良いように、電化製品は一人暮らし時代のモノをまだ捨てずに持っていたので重宝した。それはそれで悪くない生き方だった。



そして、2ヶ月前から無印良品がリノベーションをした団地に引っ越してきた。



オットは仕事を辞めて、場所と時間にとらわれない働き方に転換したので、2人が同時にどこかへ転勤するというリスクは無くなった。


団地は正直ハイスペックとは言えないかもしれない。


だけど、例えようのない温かみとレトロ感がそこには存在していて「足るを知る」という言葉がしっくりくる。引っ越してくるにあたり、「いつか」のために持っていた多くの物を手放した。1LDKに入るので減らさなければ入らないのだ。



限られたスペースの中で自分たちが本当に大切なものを大切にできる部屋、それが今の所は無印良品のリノベーション団地なのだ。


多少の不便さもなぜだか居心地がいい。暮らしと向き合っている感じが良いのだ。ここに引っ越してきてまだ2ヶ月だけど、今まで1番、部屋と暮らしに愛着が湧いてきた。


とことん自分らしさや世界観を追求できる居場所ができた。


そして何より良いのは「いつでも移動できる」ということ。わたしたち夫婦のライフステージがまた変化して、ココを離れたほうが良いと感じた時に離れることができる。わたしたちの人生に「家を拠点化する」ことは入っていないので、今後も「いいなぁ」と思った時に「いいなぁ」と思った場所へふらっと移動できるような人生を送るのだと思う。



その時までしばらくお世話になります、無印さん。



ありがとうございます!いただいたサポートは執筆のお供のコーヒーと夢の肥料に使わせていただきます!