私は猫になりたい。

好きな食べ物は魚介。きのこの山出身。ドイツに暮らして18年。身支度と旅支度と逃げ足がは…

私は猫になりたい。

好きな食べ物は魚介。きのこの山出身。ドイツに暮らして18年。身支度と旅支度と逃げ足がはやい。 苦手なこと、洗濯。頭のなかが主に食べ物の事でいっぱい。趣味は水泳。

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  • おすすめクラシック

    クラシック音楽、何を体験してみようか、と思った人に楽しめてかつ、人に話したくなるような作品をプロ目線で紹介します。

最近の記事

音楽家の愛情表現

ある日本人音楽家の引退公演を聞いていた。プログラムの中この演奏会で初めて公開される新曲があった。 クラシック業界の新曲は鬼門だ。私たちは古いものがすきで何百年も前の物を掘り起こしては、嘗め回して楽しんでいるタイプの人間だ。メロディーや調性を楽しんで、一定のリズムやその移り変わりをこよなく愛している。どっこい現代音楽とは不協和音や、奏法を逸脱した音、人を不安にさせるようなリズムが書いてあることが多い。(主に演奏家を不安にさせる。) その中にも時々、印象に残るものはあり、百年たっ

    • 調理実習

      マギーと久しぶりにあそんだ。ママにおひるごはんを作ってあげよう、と約束したのだ。 1.まずは、メニューを相談。 2.スーパーにお買い物。 3.お料理をする。 4.ママに電話をする。 5.みんなでおひるごはんを食べる。 6.おうちに帰る。 という計画を立てた。 この工程の隙間に、余計な買い物をしてみたり、ピンク色の謎ジュースを飲んだり、ドーナツ味のジェリーベリーを食べたり、おもちゃを組み立てたりしながら、二人で人参のポタージュをやっとこさ作って、パンを添えたらもう時間だった。

      • ポルノ鑑賞

        日本にはタコとやるポルノがある、とちょいちょい聞いていた。 何度も聞くから、そういう日本の有名なポルノ作品があるのかな?くらいにおもっていた。 なんかのはずみに日本人男子にその話をしたら、触手というエロジャンルがある、と言い出した。なんでも宇宙人とか妖怪とか人間動物以外のものとセックスするというセックスアニメがひとつのカテゴリになるほど存在し、おそらくその事を言っているのではないかと。 宇宙人とやるというのはアニメでしかできない表現だし、たしかに宇宙人とやるなんて想像を超え

        • Only in Japan

          サーシャと話していて面白かったことがある。最近、彼の父が日本車を買ったというのだ。 え、ロシアに制裁中のはずだけど、日本車買えるの?と言ったら、なぜかわからんが買えるという。注文すると日本から直接やってくるらしい。その車がびっくりするほど日本仕様で、どうしようもないというのだ。 まず、当たり前だが右ハンドルであり、これは買う時点で想定できる。しかしはめ込みのナビやらなんやらの画面が日本語しかないというのは想定外だったらしい。設定は変更できるはずと思っていたが、できない。まぁ、

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          7本

        記事

          チュロス

          昨日の夜にスペインの殺人事件のドラマを見ていたら、警察がチュロスをサクッと音を立てて食べるシーンが出てきた。急にチュロスが食べたくなって、今日は絶対にチュロスを買いに行こうと決めていた。 揚げ物ばかりのファーストフード店で売っているのを見たことがある。税理士さんに書類を届けたあと、早速チュロスを買って食べた。 胸焼けがする。胃がくるしい。チョコレートが上からかかっていて、甘すぎて本当は途中から飽きていたのに、もったいないから無理して食べたのがよくなかったんだろうか。 中年は気

          おせっかい

          サーシャは同業者にして、何か縁を感じる友達だ。いつも忘れたころに再会する。彼のいう事はいつもすごくよくわかる。これは言葉の話ではなくて、相性の問題なのだ。母国語以外の言葉を話す人はわかると思うが、すんなりコミュニケーションが成り立つ人と、何言っているのかわかんない人というのがいて、それは語学力が発達してもある。  再会する度に彼は離婚したり、また結婚したり、結構でっかい節目を経験しているが、中年になってから時々二人で会うようになってから彼の事をずいぶん見直した。彼は優しい。人

          歓喜の明太子スパゲッティ

          数日前、リュウジのバズレシピで見たジェネ明太子スパゲッティのレシピで震え上がった私ですが、再現してみたらかなり明太子でおどろきでした。 口に入れて噛む前すでに明太子なんですよ、これが。後味の癖になる辛味と魚臭も明太子。あえていうならやっぱりプチプチの食感は難しい。長めに炒めて水分を飛ばしても麺の水分で柔らかくなっちゃう。 でも、正直いうと一年くらいは明太子食べてない。明太子スパゲッティはもう何年も食べてない。どんなだったか忘れたけど、私の記憶の彼方にある明太子スパゲッティが蘇

          歓喜の明太子スパゲッティ

          ジェネリック明太子

          最近、在外邦人がざわついたYouTubeの番組がある。 https://youtu.be/4R5CtppIKTo 明太子大好きだけど、存在忘れたことにしている海外住み日本人、狂喜乱舞しちゃう。明太子はいまだに外国では手に入りにくい。 見た後すぐ、ブンブンチョッパーをAmazonで注文。 今日、届いたので早速作り始めたらなんと家にパスタがなかった。ショックのあまりしゃっくりが止まらなくなった。 明日は起きたらスパゲッティを買いに行く。 明太子スパゲッティなんて何年食べてな

          ジェネリック明太子

          世の中の金

          よくある話だが、老人は不安から意味不明な金融資産を買ってしまう。私の母もそうだ。変な保険とか、外国通貨とか、妙な投資信託とかだ。  お金に関する事は本当に人それぞれで、これといった正解はないが、誰だって損をしたくない。儲けたいはその次の話で、守りたい、というのが一歩目だ。 100円で買えた牛乳パック一本が、来年はコップ一杯かもしれないとしたら人はお金を価値の違うものと交換してしまおう、となる。土地とか純金とか宝石とかだ。古くから人は知恵を絞ってきた。 金融商品もその一部だ

          Opus

          昔から坂本龍一の選ぶ和音のセンスにドキドキしてしまう。おしゃれで、センチメンタルな響きに少し涙もでてしまう。 フィルムの冒頭に、癌の治療で一晩のコンサートを弾くのが難しいので一曲ずつ録音した、と語っていた。 文字通り、命を思わせる演奏であり作品群であり、氏が亡くなった今は映画そのものが走馬灯の様だった。 映画音楽といえば、モリコーネ、ウィリアムズ、坂本だと、私は思う。映画が終わったあと音楽が強烈に後を引く、そういう音を残した人だった。 子供の頃に見たYMOはエキセントリック

          悲しみのベルリン

          昔、友達がベルリンに住んでいて、時々遊びに行っていた。ベルリンは都会なのだが、私はどういうわけかあまり好きにならない。東京ほど華やかでもないし、ミュンヘンやハンブルクの方が洗練されているし、アメリカの都市のほうが人が明るい。その人と会う以外は、お気に入りの靴屋があるくらいしかベルリンには思い入れがなかった。 数年前その人が亡くなった。最期を看取るときに呼ばれたが何をしてよいかわからずぼんやりした頭で泣いていたら本当に逝ってしまった。人が若くして亡くなるというのは、周りの人間

          悲しみのベルリン

          ご趣味。

          水泳を大人になって再開した。子供の時水泳教室に数年通っていたのでまあ泳げるが才能ないのはわかっている。 三十手前で色々体を痛めたりして体を楽にするのに水泳を再開したら効果的だとわかって以来、水泳が緩く定着した。大体1キロくらいをのんびり泳ぐ事を週数回というマイペースさでやっている。 コロナの間はジョギングにでていた。何せプールがしまっているし、唯一できそうだったのがジョギングだったのだ。 運動して驚いたのは、私にもできた、という事だ。速くはなくても5キロくらいなら走れるもん

          イシビラメをたべた。

          魚はどんなものでも醤油かければ美味い。焼いてよし、時に生で食べてよし。でも知らない魚はとりあえずフライパンで焼いてる醤油かけて食べる。 今日初めてイシビラメを食べた。淡白だがブリブリしていて美味い。皮も脂が乗っていてよい。ヨーロッパでなら割とある魚だが日本で食べた覚えがない。 またもや魚屋さん、お手柄である。これはリピート決定だ。

          イシビラメをたべた。

          劇場という場所

          劇場には定期的にきてくれるお客さんがいる。年間で通しのチケットを買ってくれる人たちだ。 コロナ前まで必ず定期演奏会では中央ド真前に座っている老夫婦がいた。いつのまにかアイコンタクトが始まり、偶然街中で会ってコンサートの感想を話してくれたなんて事もあった。しかし名前は知らない。子供のコンサートをやったときは孫を連れてきてくれて遠くから手を振ってくれた。 コロナの後すごく久しぶりに娘さんかなと思う人とど真前の中央に座っていたので挨拶に行った。何せコロナでたくさん死んでいたから劇場

          ヤク漬けの音楽家

          咳が止まらない。風邪かな、と思ってか6日経つ。コロナチェックはネガティブだが、匂いがしないし、耳の聞こえ方がおかしい。朝は咳で演奏を中断した。同僚に、お前今日の夜は仕事休めと言われ、その足で医者に駆け込んだ。 「なんでもいいのから、明後日までに咳を止めてください。」 医者は音楽家の無茶ぶりに大量に処方箋を書いてくれた。鼻からスプレーして、抗生物質飲んで、朝用、夜用の喉のシロップ、途中に舐める強力のど飴、痰を溶かす薬。 明後日は結構大事な本番がある。私が弾けないと代わりはいない

          ヤク漬けの音楽家

          ポーランド人

          まだ、ろくにドイツ語が話せなかったころ、そう仲良くもない人が一方的に話して満足して、バイバイ、と去っていくことがよくあった。 おしゃべり大好きポーランド人だ。周りにいたポーランド人たちは私のリアクション如何に関わらずペラペラと喋り、ついでに、誕生日会においでよとか言って去っていく。誕生日会にいくと、さらにいっぱいポーランド人がかわるがわる喋りかけてきて、なんか適当にうんうん、と言って聞いているうちに、あいつはいい奴だとか言われてる。 私は話を聞いて、わかった所とわからなかった