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どこにでもいるハーフの一人が、日本で暮らしてみて感じたこと。

タイトル長いですね。笑
最近女子テニス選手の大坂なおみさんが優勝されたことで、日本でのハーフの扱いについてもSNSで少し話題になっていましたね。
私自身ハーフとして生まれ、日本で育った中で感じることが多くありました。

初回から文字量も多く少し重い?内容ですが、気持ちを整理するがてら書いていきたいと思います。

このことについて書く前に、私について少し知っていただいた上で読んでほしいので自己紹介をさせてください。

私は日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれました。
生まれたのはフィリピンの海が美しいダバオという土地です。
1歳から3歳まで一度日本に住んでいましたが、幼稚園から小学校1年生までフィリピンで学校に通いながら暮らしていました。
父の死で小学校2年生のときに母と日本に再び移り住みました。
そこから今に至るまで、母がフィリピン人であること以外は日本人の皆さんと同じように育ちました。
国籍は日本国籍です。

今はハーフタレントやモデル、スポーツ選手の方々が活躍されているおかげで、私たちハーフへの風当たりがよくなりました。
しかし、まだまだ一定の世代の方々からの偏見や失礼な言動によって不快な気持ちになることはあります。

私が日本に移り住んでから、不快な気持ちになった出来事をいくつか箇条書きの形で紹介します。

(※あくまで私個人に起きた出来事であって、ハーフ全員がこんな思いをしているとは限りません。私よりもひどい扱いを受けたハーフの友人もいますし、ハーフ関係なく周りの人たちに恵まれて体験したことがない人もいます。)

・顔だけで判断され、店員さんやタクシーの運転手さんに他の同じ日本人と違い、あからさまに雑な扱いを受ける
・その後、普通に日本語で対応すると、「あんたこの国の人なの?」と聞かれる(時には初対面の一言目に言われることも)
・顔を見ただけでタクシーの乗車拒否をされる
・交際相手の親御さんに「あの子と結婚したら、生まれてくる子供がイジメられるかもしれない」といわれる
・「これだから外人は〜」といわれる
などなど

自分で書いていて少し悲しい気持ちになってきたのでこれだけにしておきます。(笑)

もちろん、日本に移り住んできたばかりの頃は同級生の男の子にいじめられました。
傘を折られたり、暴言を吐かれたり蹴られたり、女子トイレに逃げ込んでも個室まで追いかけられたりと。
私自身、気が強い性格ということもあり、その場ではやり返していましたが学校に保護者が呼び出されるのは何故かいつも私の母だけでした。
家に帰っては悲しい気持ちと悔しい気持ちで毎日泣いていました。

これが子供の頃だけの体験であればいいのですが、先ほど箇条書きで述べたような出来事が大人になった今でもあります。
むしろ、大人になってからのほうが受ける扱いがひどいと感じています。
ハーフの友人は就職活動で差別行為を受けたそうです。

ただこういった傷付く出来事は多いですが、その分ハーフである自分を理解しようとしてくれる方や人種国籍を問わずそのままの自分を見てくれる方も多くいます。

日本語が話せず読み書きもできなかった私に、小学校のときの担任の先生が自腹でひらがなや漢字のドリルを購入し、放課後私に日本語を教えてくれました。
中学の時は、本が好きな私に国語の先生が池田晶子さんという素敵な哲学者の書籍を紹介してくれました。
高校の時は、大学受験で日本語日本文学科で太宰治についての論文が書きたいといった私を担任の先生が全力で支援してくれたました。
そして、「あなたがハーフであることはあなた魅力の一つでもあることを忘れないで。」といってくれました。

もしかしたら、「ハーフだから」優しくしてくれたのかもしれません。
それでも「ハーフだから」と酷いことを言う人がいるのでそんなことをする人たちよりは何倍も素敵だと感じました。

未だにハーフの人に心無いことを言う人はいます。ましてや、外国人となるとあからさまな差別行為をする人もいます。
その人にとっては何でもない行動かもしれません。もしかしたら、過去に何か嫌な出来事があってのことかもしれません。
だからといって人の尊厳を傷つけることをしていい理由にはなりません。

ハーフだからといって日本人の皆さんとは文化と母国、国を思う気持ちが1つや2つ増えたくらいであとは何も違いはありません。
ましてや、ハーフとして生まれたが日本で生まれ、ずっと日本で育ってきた人だっています。
もしかしたら将来外国人の方と恋に落ちて結婚をし、その方との間に子供を持つかもしれません。そうすると、その愛おしい我が子はハーフになります。

想像をしてみてください。
自分の愛する我が子・お孫さんが自分の愛する人との間に生まれたがばかりに、不遇な出来事にあってしまう気持ちを。

ハーフを優遇しろという話ではありません。
「ハーフだから」という理由で、余所者扱いをしないでほしい。ただそれだけです。

きっと今回大坂なおみさんが優勝されて日本のメディアで突然大きく取り上げ、あたかも「今までずっと応援していましたよ!あなたは日本の宝ですよ!」と不自然な持ち上げに疑問・違和感を感じたハーフの人は少なくないと思います。
私も初めは「え?でも大坂なおみさんはずっと海外で暮らして活躍されてたでしょ?今まで取り上げてなかったのに、優勝した途端あたかも日本が育てました!みたいな物言いをするんだ…」と思ってしまいました。
それは先ほど述べたように、ハーフだからと余所者扱いしてきたのに功績をあげると急に顔色を変えて日本人として扱うからです。

とりあえず日本に住んで十数年間感じていたもやもやを思ったままに書き殴りしてしまい、結果こんなに長く結論がよくわからない文章になってしまいました…。すみません。(笑)

私は日本のことも大好きで大切に思っています。
それと同じくらいもう一つの母国であるフィリピンも大切です。
なので今回もやもやとしたことを書きましたが、嫌いだからというわけではなく、これから日本で育っていくハーフの方々が同じ思いをしないで日本の良いところを感じられるように、この記事を読んでくれる方が少しでもハーフに対して理解してくれるようにと思い書きました。
ただし、注意書きにもあったように、これは私一個人の意見なだけなのでこれを機に周りにいるハーフの方にもどう感じているのかを聞いてみてほしいと思っています。

初めての投稿なので上手に伝えたいことがまとまっていない気しかしませんが、これからもぽつりぽつりと感じたことを書いていきたいのでまた読んで頂ければ幸いです。
#ハーフ #日本 #外国人 #エッセイ #初投稿 #生き方 #アイデンティティ

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