レデイ薬局の経営理念とたばこ販売について ~三橋信也会長の想い~
ドラッグストア業界では、最近になってようやく、「たばこ販売中止」という流れになっていますが、レデイ薬局では、もう10年以上も前から、たばこを販売していません。
当時レデイ薬局と合併する前のメディコ21では、たばこだけで年間約6億円を売り上げていましたが、2010年の合併後、三橋信也会長(当時は社長)が「経営理念に反する」ということから、すぐに販売を中止しました。
その当時の想いやレデイ薬局の「経営理念」について、三橋信也会長から、改めて話を聞きました。
レデイ薬局でたばこは売らない!
もともとレデイ薬局ではたばこを販売していませんでした。
しかし、合併前の2010年、メディコ21はたばこだけで、年間約6億円の売上があり、また、その年の10月1日からたばこの増税を控えていたため、駆け込み需要による、さらなる売上増加を見込んでいました。
したがって、1か月だけでもいいのでたばこの販売を継続したい、という要望が、私のところにあがっていました。
しかし「6億円の売上がなくなったとしても、決してたばこは売らない」と
断固として販売を許可しませんでした。
「たとえ1か月であっても、経営理念に反し、嘘をつくことはできない。
1か月でも1年でも、嘘は嘘。どんな短い期間でも、間違ったことをしてはいけない」という強い想いからでした。
レデイ薬局の経営理念
この考えは「ドラッグストアでたばこを販売してはいけない」ということではありません。
レデイ薬局の経営理念に『お客様の健康と美を追求し』という言葉が入っているのに、百害あって一利なしのたばこを販売する事は、お客様に嘘をつき、そして従業員に嘘をつかせることになる。お客様や従業員を裏切ることは、経営者として絶対にできない、という想いからです。
経営理念に『健康と美』ではなく、『利便性の追求』などの言葉が入っていたら、たばこを販売してもいいと許したかもしれませんが。
たばこ販売に対する世の中の変化
以前、他社のドラッグストア経営者の方々と、「店舗でたばこを販売するか?」ということについて、激論を交わしたことがありました。
他の経営者の方々は「売上と利益が大きいのでたばこは販売するべきだ!」という見解を示しましたが、
そのときも私は、「レデイ薬局では絶対にたばこは販売しない!経営理念にあるように、お客様の健康と美が最大の利益だと考えている。たとえ会社の売上と利益を確保するためであっても、嘘をつくことは絶対にしない!」と一歩も譲りませんでした。
昔は、たばこを販売しないことに対し、周囲から、いろいろ意見を言われることが多かったのですが、今はたばこを販売しないことに対して、肯定してくださる方々ばかりです。
ここ最近になって、ようやくたばこの販売を中止するドラッグストアも増えてきましたね。
創業者 三橋春男の想い
何でも売るのがドラッグストアだと言われていますが、『お客様の健康と美を追求すること』これが大型専門薬局であるレデイ薬局のこだわりです。
この背景には、レデイ薬局創業者である三橋春男初代社長のこだわりが
大きく影響しています。
三橋春男初代社長は、もともと医者になりたいという夢を持っていました。
しかし戦後の時代で、その夢を叶えることができなかったので、「地域の方々の健康増進の役に立ちたい!」という想いから、薬局経営を始めました。
理念経営をブレずに実現することで、社会的責任を果たしていく、
それこそが、創業者の意志を受け継ぐことだと思っています。
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