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地域コミュニティのネットワーク化を実現したい! | LAC美馬・柴田義帆さんインタビュー

どうやらLivingAnywhere Commons(以下LAC)の美馬拠点が盛り上がっていておもしろい!と耳にし、拠点であるゲストハウス「のどけや」を運営している柴田義帆(しばたよしほ)さんに会いに行きました。

「のどけや」は、徳島県美馬市脇町の江戸時代の風情を残した家並み「うだつの町並み」のすぐ側にあります。

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「のどけや」に来るゲストは、日本人に留まらず、世界中から人が集まり、中には起業家の方も多いです。

柴田さんは地域のコミュニティ作りを大切にしていて、のどけやを訪ねたゲストの中には一緒にプロジェクトを起ち上げている人もいます。

のどけやに行くだけで「何か面白そうなことが起きそうな気がする!」そんな雰囲気を感じました。

今回は、LAC美馬拠点である「のどけや」を運営する柴田さんに、拠点に対する想いやコミュニティの魅力についてお話を聞きました。

LAC美馬「のどけや」のオーナー柴田さんとは?

画像2▲ゲストハウスのみんなと一緒にお酒を飲んでいる柴田さん

ゲストハウスの運営の他にも、ご本人でも把握しきれないくらいの数のプロジェクトを起ち上げられている柴田さん。今後は地域の人たちで衣食住と全て完結するような「ソーシャルビレッジ」を創り上げたいと仰っていました。

若い頃はバンドマンで、25カ国世界中を飛び回ってバンドツアーをしていたそうです。とてもパワフルでもう既におもしろい人という印象。

そんなグローバルな柴田さんは、約20年間の音楽生活を経た後、徳島県出身で漫画家であった奥様と出会い、美馬にたどり着きました。

美馬の人口は都会へ流出し減少しており、空き家も多いです。
周りにゲストハウスやバーなどがなかったため、人が集まる場所を提供したいと空き家をリノベーションし、「のどけや」が誕生。

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のどけやの運営を始めたのは6年前で、Airbnbを利用していた当時から、満室が続く大人気のゲストハウスだったそうです。

人気の理由は日本らしい町並みと古民家の趣だけでなく、柴田夫婦の何でも挑戦していく姿、人柄、面白さが高く評価され集まっているように思います。

2020年3月ごろからコロナウイルスが広まる前は、訪れる人は国内に留まらず海外から来る人も多かったようです。

画像4▲なんと柴田さんは3児のパパでもあります…!横に座っている方が奥様のみちよさん

のどけやにいると子どもたちとも触れ合えて、家族の時間を過ごせますよ。

LAC美馬「のどけや」にかける柴田さんの想いは地域コミュニティのネットワーク化

柴田さんが美馬にきたときにまず、地域の人と関わりたいと始めたのは「バー」でした。

美馬には、カフェやバーなど大人の遊ぶ場所がなく、「無いなら作ればいい」とゲストハウス、カフェ、バーなど全て作った柴田さん。

のどけやのカウンターでバーを開き、近所の人達が集まり地域の人と自然と打ち解けていったようです。

柴田さんの話を聞いていると、行動力の速さとすごさがわかります。

現に柴田さんは自治体行政との連携プロジェクトで、コワーキングスペースアドバイザーやうだつの町並み再生協議会など地域に密着してたくさんの方と仕事をしています。

どの事業も「美馬をもっと面白く盛り上げていきたい」という想いから立ち上がったプロジェクトです。

またプロジェクトの多くは、のどけやに来たゲストや周りの地域の人と一緒に起ち上げています。

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・ものや場所をシェアするハンモサーフィン
・起業家をサポートしイベント企画などを行うウダツアップ 他

私が特に印象に残っているプロジェクトが、ハンモサーフィンです。ハンモサーフィンは、既存の拠点を共遊別荘や共遊スペースとして多地域滞在や多地域事業などで利活用していき、ネットワーク化して繋けていくコミュニテイ型プラットフォームです。

会員の月額はたった1万円、または自分の持っている遊休資産の貸出しで参加することができます。

例えば柴田さんは遊休資産として、別館のどけやの側にあるカフェスペースを貸し出しており、ハンモサーフィン会員はそこを自由に使うことができます。

間借りカフェやレストラン、ネイルなど自分で事業をするスペースをたった月額1万円で借りて挑戦することができるんです。現在は、ハンモサーフィンの会員になっている方が施設を借りて「ワタル珈琲」の喫茶店をしていますよ。

なかなか起業するお金がない方でも、ハンモサーフィンを活用すれば初期費用を最低限に抑えて挑戦することができます!

柴田さんの今後の目標は「ソーシャルビレッジ」を創ること

柴田さんに今後成し遂げたい目標を聞くと、コミュニティをネットワーク化することで、地域だけで「衣食住」が全て完結する仕組みを作る「ソーシャルビレッジ」を創りたいと仰っていました。

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どういうことなのか深堀りすると、地域コミュニティをネットワーク化し、違うコミュニティ同士も繋がれるようにしていきたいとのこと。

「民」から脱却して、「族」になろう。族は暴走族ではなくて(笑)。
家「族」のようなコミュニティワークを創っていきたい。血族的なものではなく、コミュニティワーク的な家族を創りたい。
隣の人が他人ではなく、家族のようなコミュニティを作っていき知っている人たちとソーシャルビレッジ(社交的な村)を形成していきたい。
よくある上司と飲みたくないとか言うけどあれも異常やね。そもそもコワーケーション(コミュニティワーケーション)は、一緒に御飯を食べながら、酌み交わしながら、自然と出てきた会話から仕事が生まれるものじゃないのか。それが本来のあるべき会社の姿じゃないか。

このように仰っていました。

ソーシャルビレッジのお話を聞いただけで、大きな家族コミュニティが出来上がっていきそうでわくわくしました。

LivingAnywhere Commonsとのどけやは地域や人の繋がりを大切にしている

今回柴田さんに、なぜのどけやがLivingAnywhere Commonsと提携したのかを伺ってみたところ、「LivingAnywhere Commonsはただ宿を提供するわけではなく、地域の繋がりを大切にしているから」と仰っていました。

確かに、私が行った岡山県の津山拠点の「INN-SECT」も、徳島県にある美馬拠点「のどけや」もただ宿泊するだけではなく地域の人と関わることができました。

のどけやに滞在していると、美馬でコワーキングを運営している「Adliv」の方や「ワタル珈琲」を運営している方などたくさんの人に出会いました。

画像7▲ゲストハウスのみんなで話しているところ

柴田さんが地域の方との関わりを大切にしているので、のどけやには自然と人が集いコミュニティができています。

現に、のどけやに長期で住んでいるゲストは何か夢を持っていたり、挑戦したい若者も多いです。

・webデザイナーをしている人
・柴田さんの家で住み込みアルバイトをしている大学生
・柴田さんと一緒に事業をしている人

などたくさんの方がいらっしゃいます。

たくさんのゲストがのどけやに来て柴田さんと出会ったことにより、プロジェクトを起ち上げたり事業に携わり人生の分岐点になった方もたくさんいます。

柴田さんに魅了されて一緒にプロジェクトを起ち上げていったのだろうなと、話を聞きながら思いました。

美馬拠点「のどけや」のコミュニティは家族のように温かい

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LivingAnywhereの美馬拠点「のどけや」のコミュニティは、滞在しているゲストを家族のように温かく迎い入れてくれることです。

まるで田舎のおばあちゃんの家に帰ってきたような、そんな懐かしさもあります。

柴田さんは都会のように物がありふれていない地域だからこそ「シェアエコノミー」で遊休資産の貸出しが必要と仰っていました。

のどけやでは、車をみんなでシェアしたり、食べ物をシェアしたりなど様々なシェア精神を感じ、まるで家族のようです。

のどけやのコミュニティをさらに大きくした形が、ソーシャルビレッジではないかと思います。

画像9▲ゲストハウスメンバーで晩ごはんを作っている様子

この雰囲気を作り出しているのは、紛れもなく柴田さん夫婦であり、ゲストも3ヶ月〜長期間で滞在する人が多いです。

どのゲストも口を揃えて「のどけやと美馬は最高だよ」と笑顔で言ってるのが印象的でした。

みんな滞在した後は、それで終わりではなく足跡を残しまたのどけやに帰ってくる人も多いようです。

私は今回2泊3日の滞在予定でしたが、気づけば1週間延泊して過ごしていました。(笑)

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今回は、LAC美馬の柴田さんを取材させていただきました。

柴田さんは「ないものは作ればいい」と何もなかったところに人との繋がりを創り出す、クリエイティブさがある素敵な方です。

時代の最先端を走っており、先を見据えているので柴田さんの今後の活動やイベントから目が離せません。

何か面白いこと一緒に創り上げていきたい人は特に、LAC美馬の柴田さんに会いに行ってみてくださいね。

《ライター・米田正子(まーちゃん)

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