見出し画像

その42)ベーシックインカムと外国人

ベーシックインカムになると外国から来た人の処遇はどうなるのでしょう。日本はベーシックインカムが出るぞ!と大挙して人が押し寄せるのでしょうか。CBDCと生体認証によってベーシックインカムが配られた場合は、そうならないように思います。

ベーシックインカムが施行されるために必要な条件の一つに「高度な循環社会」があります。例えば、鉱物資源などを売って、その利益を分配するようなベーシックインカムの場合、資源が枯渇すればそこで精度は終了します。それは古くはローマ帝国に始まり、最近ではナウル共和国などの事例があります。限りある資源を浄化して循環させるシステムがあることが重要なのです。SDGsの考え方もそういったところから来ています。

循環世界の小さなモデルとしてはテラリウムがあります。テラリウムとはガラスなど光が通る密閉された透明なケースの中で、陸上の生き物を育てる技術で、多くの愛好家がいます。エネルギーは太陽光のみで、植物が光合成をして、そこから発生した酸素を動物が使い、その排泄物を利用して植物が育ちます。緑の量と、水、動物のバランスがとても大切です。住める生物の数は容器の大きさによって決まってきます。

ということは、ベーシックインカムになると、国ごとに許容できる人口はよりシビアに限られてくる可能性が高いでしょう。国内でベーシックインカムを受給しながら住むことができる外国人は人数が制限され、認証を受けるたびに審査が必要なパターンは出てくるかもしれません。しかし、それはさほどマイナスなことではないと考えられます。

CBDCを導入している先進国では、ベーシックインカムに移行しているところも多くあると考えられるので、日本のベーシックインカムを受給するのではなく、滞在中も自分の国籍国のベーシックインカムを受給した状態での生活になると考えられます。世界で共通のCBDCが使われるので、外国人もごく自然に日本で暮らせるでしょう。

CBDCが導入されておらず、かつベーシックインカムが施行されていない国の人が日本に来た場合は、CBDCをレート交換で所持して使う感じになると思います。日本のベーシックインカムを受けるためには国籍を変えるか滞在ビザが必要になると思います。

仕事のため来日の場合はどうでしょう。ベーシックインカム以外に収益がある日本人は、恐らく所得税が調整されて、ベーシックインカムの財源に戻っていきます。外国人は報酬からその調整額がベーシックインカム分是正されると考えるのが自然でしょう。

マイナンバーもデジタル化されているので、不法滞在は難しいと思います。犯罪を起こして逮捕された場合は勾留の後に強制送還となると思います。亡命希望者は、その人の祖国の政治状況によるでしょう。

デジタルに移行した社会でのベーシックインカムはあまり混乱することなく外国人とも交流ができそうな感じがしました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?