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その55)災害とベーシックインカム

ベーシックインカム社会では死傷者が出るような大きな災害の場合、どんな感じに復旧していくのか考えてみた。

現在、大きな災害が起きた場合、大きく3つのフェーズに分けられている。最初の3日は「緊急事態対応」(緊急避難と救出などが中心)3日目から避難所が閉じられるまでを「応急対策」(避難所生活の支援とインフラの復旧などが中心)それ以降を「復旧・復興対策」(日常生活を取り戻すための活動が中心)と位置付けているようだ。

ベーシックインカム社会で災害が起きた場合、最初の3日は今までと同じような対応になると思われる。国や自衛隊のような緊急で助けに行く仕組みはどこまで体勢ができているかは気になるところです。救出や医療的な対応が必要なところはドローンも含め多くのテクノロジーが使われることでしょう。救出が必要な箇所は装備を揃えた部隊が急行するけれども、瓦礫に阻まれるなどなど土木が必要な場面は相変わらず困難が予想される。

避難所が開き、応急対策本部が開かれて、避難所が整理されたら、ようやく外部からのボランティアが入れる。ベーシックインカムで多くの人が雇用されておらず、自由に動ける人が多かった場合は、速やかに食料や寝床のある被災地以外のところに避難するようになるかもしれない。コミュニティが重要なので地域ごとの避難が理想的だ。

お金があっても物資が無いと困るので、物流は災害時に合わせて緊急シフトが組まれるだろう。

コンパクトシティ化して地震雷火事おおやじ(おおやじ=暴風雨)対策が進んでいる場合、以前に比べると死者数は大幅に減ることが予想される。

多くの建造物は資材のリサイクル化技術が進んでいると思われる。破骨細胞が骨を溶かし、骨芽細胞が骨を生成するがごとく町並みを再生できるようになるかもしれない。復旧までの時間が短いほど早く平常の生活に戻る。


また、ベーシックインカム社会では、タイムリッチの人が多いため、避難訓練などは定期的に実施されるようになっているだろう。一斉に情報伝達でき、認証技術によって安否を素早く確認する技術ができていると思われる。


避難訓練、防災訓練は生活の安全を担保したり、近所同士で顔見知りができるので、普段の生活において生存者を見落とす可能性は低くなる。これは、メタバース社会で普段生活している人も取りこぼしにくくなる措置でもあると思う。


ベーシックインカムは資源の循環が重要な政策なので、生活環境が破壊されると弱いのではと思っていたが、避難環境を迅速に作りやすいなどのメリットがあることも分かったので、復旧の仕組みが確立していれば意外に災害時にも強いのではと感じた。

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