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何を書くかという話

「絵を描け!歌を歌え!文章を書け!写真を撮れ!」
と、行きつけのバーでカウンターに立つ若い子が若さに任せて叫んでいた昨日。
美術センスはまるでないし、演劇はその産業としての体質が嫌になってしまったのでもう手出ししたくない。21年歌っていた歌は今は歌う気がまるでない。
正直に書くと、先日トライしたけど練習が苦痛でやめてしまった。
じゃあ残るは文しかないな、、、ということで、文を書くことにする。

前述の彼が叫んでいた時、実はちょっとドキっとした。
そのバーは「アートバー」を標榜していて、集う人はかなりの割合で何らかの表現活動をしているからだ。
「かよさんは何をしているんですか?」と聞かれても今や語るものが何もない。その事実にどこか引け目さえ感じてはいたものの、したいことが本当にない。
何かしていなければいけないのではないか、何もしていない自分は認められるのだろうか、という思いもなくはなかった。
本当は、何もしていなくても認められて当たり前だし、その発想自体が随分と芸術家体質ではあるが。

持病である双極性障害とADHDの治療が進んでからというもの、ひらめきが全くなくなってしまい、文章を書くこともとんとご無沙汰になっている。やはりある種の精神疾患は芸術と深く結びついているのだと実感する。
以前は書くことに困ることは全くなかったのに、病気自体が良くなった今では何を書いたらいいかすらわからない。

どのくらい書けるかしら。

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