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勤労物語

 あけましておめでとうございます。2024年何をしてお過ごしでしょうか?このnoteの書き始めたのは2023年1月26日14:53分のことです。できれば26日に更新が目標です。ちょうど夜勤入りなので朝は一応開いています。プライベートは充実しているでしょうか?私は毎日楽しくやってはいます。個人的な話なのですが、来年から私も職場で初めて役職と言うものを拝命します。部下がいない主任から部下がいない役職になるので、肩書だけは立派になりますが仕事の量は少し増えそうです。組合役員もそのまま続投です。プライベートの話はここまでとして、少し思ったことを書きます。Twitterw見てよく見かけるのですが「氷河期世代は若いころは就職口はなく、非正規で使い潰され、今は年金も貰えず捨てられる」という論です。一部は年齢制限を撤廃を!同一労働同一賃金を!と言う人もいます。個人的に同一労働同一賃金はある程度問題点をクリアできれば是非導入すべきだと思います。
 よく真偽のほどが分からないですが「正社員に馬鹿にされる。私が派遣だから」という話もネット上で、というかネット上でしか聞きませんが仮にも組合役員がこういう言い方をすると角が立つかもしれませんが、仕事内容は同じでも責任は段違いですよ。私も全ての職場を見て回ったわけじゃないので分かりませんが、分かりやすく目につく例を言うと契約社員やパートの人が会社にかかってきた電話を取ることは見たことがありません。組合に誘っても入らない人も多いし、事務所の整理片付けを手伝ってくれたこともないです。全ての派遣社員や嘱託従業員がそうだ!と言うわけではないですが、経営が適当な会社はまだしも、最低限経営陣がまともに労務を行おうとすると労働者にも会社運営の責任が出てきます。同一労働で同一賃金を得るためには当然責任も分配される必要があります。それがクリアできるなら正規非正規力を合わせて生産性もあがると考えます。今のままなし崩しに導入しても働かない人間は責任逃れをして正規非正規関係なく真面目な人間ほど損をします。私は組合の人間なので不平等というのはできるだけナシにしていきたいのですよ。

歳を取れば転職できない?

 結論からいれば、やはりなにかしろ資格があれば58歳からでも正社員になれます。そりゃ若い時よりは選べませんが。自称氷河期世代の方に聞きたいのですが、まったく正社員になれるチャンスはなかったのでしょうか?正社員だとしても超がつくブラック企業なら同情します。といっても皆が皆そうだったとは思えないのですが・・
 年齢別の有効求人倍率をみると45歳がやはり一つの目安で、45歳で新しい職種に挑戦する場合は選択肢が多くないのは厚生労働省のデータから見てとれます。とはいえ職種を選ばないと一応定職にはつけます。もちろん楽ではありませんが、例えばデンソーの正社員はうらやましいですか?私の知っている人は来年ようやく定年ですが交代勤務とライン作業を40年以上勤めて腰はボロボロでブロック注射をしながら出勤しています。確かに所得は一般的なサラリーマンよりはいいですが、加齢に対する衰えで結局は定年間際にでもなれば医療費も馬鹿にならないのですよ。子育てが終われば次は介護費用だってかかります。それらが全て終われば自分が年金暮らしになるので、残った貯金と2カ月に1回しか入らない年金でデイサービスがいけるのが関の山。正規であれ氷河期であれ、派遣社員であれ、独身であれ結局は加齢に伴って収入は減り、通帳とにらめっこする日々が続きます。
 「正規雇用は守られた存在だ!」と言っている人たちの正体は実は経済学者だとか経営者だった人たちだとかそういう人ばかりではないですか?彼らは労働者同士を分断させて、本当に実行せねばならない資産課税を何とか回避させようと必死なんですよ。資本主義は格差が拡大するのはある程度仕方がありません。その対抗になるはずだった共産主義が結局新しい特権階級を生み出した資本主義の亜種だったので。資本主義が続く以上特権階級はこれからも出現します。だからといって労働者階級がみんな貧乏で逆らうことはしないというスタンスを守らなくてもいいんですよ。

労働組合に何を求めるか?

 労働組合は労働者の要望を組織として経営者や業界団体に圧力をかける圧力団体なので、「会社辞めたので、求人を探してください」という相談は受けつけていません。(本当に年に数回こういった相談される方もいます)ただ認可をうけた労働組合が労働者供給事業を行うことができるので、こういった法律を上手く利用して労働組合のエンパワメントを高めることは重要だと思います。とにかく組織率に関して言えば私たちは無策すぎて、単純に朽ち果てていくのをまっているかのような緩慢さなので、とにかくできることをなんでもやってみよう!精神は大事ですね。
 今後労働者協同組合という形も増えていくでしょう。これに対して連合の動きはまだまだ消極的です。伝統的に企業別労組が強いという理由があるのですが、もう一つ致命的な弱点もあります。それは事務機能が弱いこと。専従職員は連合東京のような巨大組織に比べ地方の連合は在籍専従を合わせても10人いるかどうか?労組官僚となる連合専従に至っては地方によって数は違うのですが数名です。この点に関して言えば同盟や中立労連はそもそも専従職員もほとんど在籍専従で総評でようやく、それでも有力産別の専従職員で賄っていたのが現状で、日本労働組合総連合会の最初の改革は在籍専従ではない連合の専従を今の倍にするが日本の労働組合改革の第一歩でしょう。なんでも全労連もその問題は似たようなもので、基本的に産別か共産党の意見は何でも通り、全労連は手足が縛られているのだとか。こうした事務処理能力の弱さは今後色々な問題を引き起こしそうです。改善は必要です。

2024年は急進左派浮上の年に?

 2016年、ギリシャの元財務大臣で急進左派の代表格ヤニス・バルファキスは2025年までに格差や環境問題を解決するために欧州横断型政党「DiEM25
」を立ち上げました。ちなみに2025年は昭和100年となるメモリアルイヤーです。2016年に世界各国で様々な急進左派主導の社会運動が現在定着したものもあります。ただ宗教右派を背景にトランプやアルゼンチンのハビエル・ミレイなど極右指導者がいまだに跋扈しているのをみると、結局急進主義に急進派をあてても相手を打ち破れない。ひとつひとつの積み重ねこそが極右の異常性を導き出し、彼らから主導権を奪うことができると思います。結局日本の場合も右翼政党ができては消え、できては分裂することを繰り返すのは、やはりどれだけ右派談論が騒いでも移民の問題は国内では限定的である証左だと思います。彼らは一部の問題を大げさに語ることはできますが、自分たちが創りたい全体図を市民に示すことは苦手で、そうした考えの浅さが結局内部に攻撃してしまうという悪循環になっています。とはいえ右派の浅はかさを笑ってばかりはいられません。全体図を示すことができなくなったのは社会主義というロマンが古びた地図のようになり、新しい地図を出す必要がある労働組合にもあります。古びた地図を手直しして、新しい進路を示せるのか、それとも刷新して労組が目指す道をかつてなかった方向に進んでいくのか?
 労働組合にいた人間としては社会主義という先人たちが追い求めてきたロマンをもう一度手直しして「2025年の社会主義」としてどうにか復活できないか?と結構真剣に思っています。あのベネズエラのチャベスやマドゥロという悪党が考えた21世紀の社会主義という偽物ではなく、共助を強化し中間団体の役割をもっと広く活動ができ、ゆりかごと墓場ぐらいは誰でも満足していけるような「2025年型社会主義」。とにかく私は共済担当なので、今日から行動します。今年もよろしくお願いします。


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