レバ子

とある労働組合の専従職員でした。働く人のために働いています。

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とある労働組合の専従職員でした。働く人のために働いています。

最近の記事

蘇るパート共闘

 私は一部で過激化する減税主義には反対です。それには声を大にして言っておきます。ただ一点だけ言わせてもらえば、パートタイマーの議論が少しだけ活発化になった事は良かったと思います。すぐに学生アルバイトの扇動になってしまった事は残念ですが。学生アルバイトの労働運動は必要ですが、それを減税ユーゲントに仕立て上げる手法はハッキリと否定します。いずれ学生アルバイトの労働運動も取り上げたいのですが、今日の主題は長年続けてきた非正規雇用センターの取り組みに対して私が知っている範囲でお話しし

    • ゲスト実習生

       第二次世界大戦の敗戦国ドイツは戦後の労働力不足に「ガストアルバイター」と言う短期契約の外国人労働者を数多く雇用しました。工業国ドイツでは、最初は南欧から中盤はユーゴスラビアから、最終的にはトルコから多くの「ガストアルバイター」がドイツで労働に従事し、かなりの人数がドイツに定住しました。故国に比べて安定的な社会保障と企業側の引き留め、実際稼働すればするほど労働者の所得が上がるドイツは「ガストアルバイター」達にとって安住の地に見えました。  さて日本は第二次世界大戦前から渡航、

      • 電脳化を進めよ!マイナンバー制度。

         マイナンバー制度はスウェーデン発祥のもので、左翼政権発案のものでした。最近左翼になった人から「国家が個人に番号を振るなんて!」と導入当初推進派は色々と文句を言われたのですが、こうした制度を整えるための1番の旗振り役は労働組合でした。特に1番の推進派だったのは、ゼンセン出身の全民労協や連合の事務局長を歴任した山田精吾であり、労組の中でもまさにマイナンバー制度の1番の中核団体でした。私自身、最初は抵抗がありましたが、海外の事例と日本の税制度の不平等を学ぶ中でマイナンバー制度は再

        • 新・貧乏物語

           私は子ども食堂のボランティアも行っています。動機は単純に近所の人に誘われて、個人的に興味もあったので、という理由だけです。そうしたものに人を伝える時は簡素な方がいいと思います。学生の就職活動とは違うので。それは置いといて、「貧困」というワードは当然ですが定義をつけにくい言葉です。皆が貧困であると思う人も本人は「裕福じゃないけど中流」といえば、どうなるのか?だからこれができないから貧困であるとモノサシのようなものはなく、その撲滅には様々な観点から目を向けるもので一過性の減税論

          解析 UIゼンセン式オルグ

           かつて日本の成長産業だった繊維産業は、労働組合を結成する際に元日本共産党最高幹部から転向組である鍋山貞親の一番弟子でもあった宇佐美忠信が中心でした。しかし内紛も非常に多かった産別で除名や分裂も多くあった組織でもあります。有名な事でいえば京セラ労働組合の一件です。元々産別に強い決定権を持つ全繊同盟において、独自で妥結する京セラ労働組合は異端であり、後に京セラだけでなくカネボウ労組も脱退、除名されています。現在では一部復帰しましたが、京セラ労働組合のような独自の動きを見せる労組

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          One for all, all for oneの軌跡

           あるSNSの発信を見て、少し疑問に感じた事がありました。あまり名前も出したくない前原誠司が民進党代表選に出馬した時のスローガン「All for All」という言葉です。この言葉は「one for all, all for one」という言葉が由来で、 日本語では「1人は万人のために、万人は1人のために」と略され農協運動や生協運動に携わった人はそちらの方がよく聞いた事がある標語です。そうこのスローガンは別に政治的な文脈ではなく、協同組合運動のスローガンであり、左翼だとか保守だ

          One for all, all for oneの軌跡

          労働組合役員の未来

           私は今組合役員を退任しているので、ただの会社員と言われる人です。と言っても役員時代も私の職業欄は会社員です。労組から専従職員で雇われた人は団体職員とでも言えるでしょうが、大体在籍出向を経ているのでほとんど会社の業務をした事がない人も会社に籍があるのなら、会社員でしょう。というわけで、役員退任後は普通に働いています。もちろん色々労組活動もしているので、普通の会社員よりは忙しいです。ただよくも悪くも猪突猛進型の私にとって、何か労組役員や専従の様ながむしゃらさが求められたあの日々

          労働組合役員の未来

          「自由時間拡大推進法」異論

           あえてこう言った煽るようなタイトルをつけさせて頂きました。労働側にとって大変懸念がある程度で、批判とまではいかないのですが、この法案を推進したい人には是非ご一読してもらいたいのでタイトルだけは扇情するようなものをつけました。  はじめに労働時間を短縮すること自体には必ずしも反対ではありません。当然人間ですから労働時間は短く、できれば家庭やプライベートに時間を使いたいのは誰もが思う性です。中には家庭に居場所がないのかやたらと会社に長居する人もいますが、それは一旦置いておきまし

          「自由時間拡大推進法」異論

          ベルコ闘争2014

           雇用の流動化。ついに俎上に上がっており、所詮は一党派に過ぎなかった維新の会のみの政策が自民党総裁選の争点として上がってきています。仮に非正規雇用の問題はありますが、非正規はその福利厚生が不十分な面が大きいにしろ、「雇用」されています。雇用が大前提の日本の労使関係は外国からギグワークという概念が輸入され、早速外資が手広く全国に拠点を置いています。その流れに乗った日本企業も同じようなビジネスモデルを導入し、現在労働運動側としても多くのギグワーカー労働運動を指揮しています。自営業

          ベルコ闘争2014

          日本労働運動構造改革!

           よく私が言って耳にタコができる方もいらっしゃる方も大勢ですが、今日もそのテーマで話したいと思います。あらゆる団体の担い手不足。PTAや町内会だけではなく労働運動も同じような課題を抱えます。そしてこちらが苦労して勝ち取った事をフリーライドしてしまう人がいる事で、皮肉にも組合の求心力が落ちていくと言う事は大問題です。20年前は当番制に近く、ユニオン・ショップ制度の名残残るなかで新入社員は全員組合員になりました。私の組合の入組もそうで、当時SNSがあればまた「反労組」の人に文句を

          日本労働運動構造改革!

          全国一般運動の怪

            中小企業の組織化は日本の労働運動の課題です。そうした運動は二歩前進してから1.5歩後退し場合によっては2.5歩下がってしまう事もしばしば。労戦統一の最中、同盟系の一般労働運動体であった全国同盟のほぼ大半はゼンセン同盟に吸収合併してしまい、一部地域によって存続しているところもありますがそのノウハウは産別に移行しました。中小企業の組織化は委員長含めて2、3人ぐらいしか専従スタッフが存在せず当然日々の通常業務の合間に組織化を行うのだから、産別の支援は絶対に必要です。総評全国一般

          全国一般運動の怪

          急募!労働運動に興味がある方!!

           私は労働組合役員として、その役割を終えました。一組合員として、今後はもっと違う視点から労働運動を見つめてみたいです。さて、私はたまたま後継者に巡り会えこうやってお役御免と言っても、結果として5期10年やっているのだから、とにかくなりて不足が会社どころの話じゃないぐらい誰も役員を引き受けてくれない労働運動です。そもそも私は専従をやった後非専従の役員を引き受けた経緯があるのでそれなりに労働運動には熱意がある方で、それでも家庭との両立は仕事でもセーブする場面があるのにましてや組合

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          ロビイストの星

           インターネットでロビイストとして検索すると、真っ先に挙げられる例が労働組合です。街宣や集会より交渉しに行く、応援している政党が敗北してもロビイストとして一つや二つ取って帰ってくるのも私達労働組合の役割ですが、近頃日本だけじゃなく世界でもそのロビイ活動がかつてに比べて変わってきています。昭和の時代は日本社会党や民社党に組織内を送り込んで国会で交渉したり、内閣の諮問団体の1人になったりして、様々なパイプを有していました。日本社会党も民社党も今では考えられないくらい労組依存体質で

          ロビイストの星

          労組から立候補

           岡崎市議選挙はこの前も同じような事を言いましたが、連合愛知会派が存在します。市職労、名鉄、トヨタ、中電、東レ、三菱自動車岡崎、デンソー、ジェイテクト、フタバ産業から組織内が出ます。フタバ産業労働組合は自動車総連ですが、非トヨタ系製造業労組などからの支援を求める傾向があります。定数が削減され3000票とっても落選するかもしれない地方議会選挙において、基本的に地域の顔役の市会議員が労働組合の組織内にでもなれば、名簿を持ってランク分け、積極的支持層はガチガチに固めて、迷っている人

          労組から立候補

          民主党政権考

           あるネット上のオルタナ右翼を相手にした活動家は、街宣中に案の定ネットと同じ調子で差別的な主張をしていたところ最近絶滅危惧種になっていた黒塗りの右翼街宣車に目をつけられて完全降伏していました。その手の人達は絶対に言い返せない人達には強気ですが、言い返すどころかその先があるかもしれないという人にはやはり黙ってしまいます。言論の先まで手段がある人は正直言論の自由を奪っているし全く肯定できないのですが、卑劣な差別主義者にとってはそういう経験は多少薬にはなるのかもしれません。と言って

          民主党政権考

          階級が消滅する日

           一時期日本でも世界でも流行った「ベーシックインカム」というものをご存知でしょうか?政府が決められた額を保障するという政策で、その財源は地方分権の徹底や今ある公共サービスの縮小で生み出せるというものです。労働組合の一部、特にアメリカのSEIUの会長で有名人だったアンドリュー・スターンは熱心な賛同者でした。労働組合勢力でも「ベーシックインカム」という制度には親和的な人も多く、特にこの制度は資本主義体制を否定はしていないので労働運動勢力以外にも賛同者がいます。左翼勢力も極右も「現

          階級が消滅する日