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遠くの車の音は風

青野佑季さんへ

わたしがお返事を書きあぐねている間に
季節が変わりそうになっていました。(おそくなってごめんね…。

真っ先にそれを感知したのはわたしの足の裏でした。

家に帰るとまず最初に服を脱ぎます。
特に靴下。これは(どちらかというと服よりは)靴の仲間という認識なので、玄関で抜いじゃって洗濯機にポィです。
だから、家の床の清潔度を熟知しているのはいつだってわたしの足裏です。

そんな足裏がある日、か細い声でわたしに訴えてきました。
拉さん…拉さん…、べタ……
耳を傾けてやると、どうやら少し具合が悪いようでした。いつものようにカラッとした明るい声ではなく、少し通りが悪く水の中にいるかのようにボニョボニョと喋るのです。
足裏はそれ以上何も言いませんでしたが、わたしが状況を把握するのにはその一言で充分でした。

床が、、

汚れておる、、、


空中に浮いているはずの湿り気が、床のホコリとくっついてベタベタしているのです。なんてことだ・・・・・・。わたしは、すぐに気付いてやれなかった自分を責めました。窓を開け、足裏を拭いてやり、床を拭きました。

【湿の乱】の火蓋は切って落とされたのです。

決死の伝達を終え、少し安心したのか弱々しく微笑む足裏にわたしは誓いました。
必ず乗り越えてみせる、と。



・・・・・・・・・・・・キリトリ線・・・・・・・・・・・・



時候の挨拶はこのくらいにして、yさんと服のお話の続きがしたいです。

前回yさんが「試着室が苦手」と言われていましたが
わたしは好きです。でも どちらかと言うと、です。

小さなお店だと、ドアの向こうの店員さんの気配がなかなか消えなかったりして変に焦るし、yさんと同じように、着替えたあとのご対面が恐ろしくてまな板の上の鯉状態でもありますが、基本的には単身乗り込んだ敵地で突如与えられるセーフティエリアと捉えてます。
既に相手の手の内に・・・と分かっちゃいても、そこは無防備な体にひととき許された個室という空間。やっと落ち着いて吟味ができるので意外といい奴なのかも。避難経路の確認に近いレベルで試着室の場所は把握するようにしています。

……カーテンで仕切るタイプの試着室で試着中、お母さんを探している子供にペロンて開けられた事がありました。
でも、(お母さんじゃないって一瞬で認識した・・・なんかすごい・・・)と思ってびっくりするのが間に合わないくらいだったので、試着室に対する信頼が揺らぐほどのことではなかったです。
それにしても速かったなぁ。

子供 「馬鹿め、そいつは残像だ。」
拉餃 「なん・・・、だと・・・・・・」

バトルものだったら、一頁で殺られるモブです。




集めているもの・ハマっているものについて

最近、お湯を沸かしては紅茶を淹れる というのをやっています。
少し前に茶葉デビューしてから、いろいろな種類を買って飲み比べていましたが、飲むペースが追いつかなくなり集めるのを一旦ストップしていて、今はそれらを気分(と、賞味期限を考慮しつつ・・・)で選んで淹れています。

((あらこれは…積読ならぬ、 積 紅 茶 なのでは?

((図らずも 性格というか、持病を晒してしまった…

最初に買った時より香りが落ちてしまっていたものもあったりして、時折ショボン…。ズズズ……。
ただ、まぁ、お湯を沸かすっていうのが、
♪お風呂が沸きました、とか
♪お米が炊けました、的な
ちょっとしたタイムキーパーみたいになってくれて、リズムの良い感じが若干あります。


yさんは最近よく飲んでいるものとかありますか?
美味しいお酒の作り方とか、好きな香りとか、
あったら教えてほしいな。







yさんの自由律俳句

全く知らないドラマの話を延々とされる


おっいいねこれ。ところでさ『大豆田とわ子と三人の元夫』観てる?次6話目くらいかな、これがねとっても面白くて。
台詞の端々が、表情の機微が、シーンの配色が、、そこだけでもう何か別の一つの作品になっちゃってるみたいな。異常に詰め込まれまくっているのね。
特に俳優さんたちスペシャルデラックスでね、
今の詩か?詩なのか?まさか詠んでない?
全員シティ句会ずっとやってる??ってなんかね、まぁとにかく贅沢なドラマなんだよ。延々
主人公の元夫が三人いるんだけど、タイプがまたそれぞれ良くって、本で例えるなら…

・夫1
多くを語らない【詩歌集】タイプ
気の抜けたカタカナで独自のリズムを持ち、小首を傾げて読点を打つ

・夫2
何かに例えて伝えたがる、人間臭い【小説】タイプ
みっともない嘘をつくが、小っ恥ずかしい台詞も平気で放ってしまう

・夫3
見た目に反して運動音痴パンダ好き、【少女漫画】タイプ
場の空気を凍りつかせるが、好き嫌いがはっきりしているだけ

と このようにわたくし考えます。延々
推しを見つけるもヨシ、お洒落を吸眼するもヨシ、音楽やヨシ、チラリズム長岡亮介やヨシ。
(来週の予告でチラッと餃子が見えました)



…ってドラマの話ベラベラーってする人、いるよね。(ここにいた
相手にとっては未知のテーマなのにそれでも話したい時は、説明的で長ったらしくなってしまう。
特に地上波ドラマは、それ観てませんっていうだけでマイノリティ判定されたような気になるし、毎週着実に置いて行かれるので、yさんの句はいい所突いておられるなぁと思いました。


わたしも自由律俳句をひとつ

〔 道が細くなり会話が千切れた 〕




拉餃





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