拉餃

言葉を鍛える自由律俳句

拉餃

言葉を鍛える自由律俳句

マガジン

  • 青野佑季と拉餃の往復書簡

最近の記事

    • 遠くの車の音は風

      青野佑季さんへ わたしがお返事を書きあぐねている間に 季節が変わりそうになっていました。(おそくなってごめんね…。 真っ先にそれを感知したのはわたしの足の裏でした。 家に帰るとまず最初に服を脱ぎます。 特に靴下。これは(どちらかというと服よりは)靴の仲間という認識なので、玄関で抜いじゃって洗濯機にポィです。 だから、家の床の清潔度を熟知しているのはいつだってわたしの足裏です。 そんな足裏がある日、か細い声でわたしに訴えてきました。 拉さん…拉さん…、べタ…… 耳

      • 新しいビルが大きすぎました

        青野佑季さんへ 拉さん元気です、こんにちは。 この前、久しぶりに街へ出ました。 大きな本屋さんに用事があったので。 街の中心に着いたら人がたくさん歩いていて、どの人もちゃんと春らしい服を着ていたので恥ずかしくなりました。わたしの格好は『もうすぐ着られなくなりそうだから今のうちに着ようとしたもの』で構成されていたからです。 ま、でもせっかくなので、わたしはこの日のテーマを道行くオシャレウォッチングに切り替えました。(ジロジロ見ることはせず、素早く全体を捉えることが大事なポイ

        • これは手紙なのか

          青野佑季さんへ 先日は、誕生日おめでとう。 こっちは桜が満開でした。 誕生日、青野さんはどんな一日を過ごしたんでしょう。 人の誕生日(あと年末年始)の過ごし方ってなぜかちょっと気になります。こういう日のその人は結構その人っぽそうで興味があります。 わたしの方はどう過ごしていたのか、そろそろ忘れてしまいそうなのだけど(誕生日もう来るなの意)誕生日の記憶といえばケーキとプレゼント。 そう特にプレゼントは、クリスマスの時と違って希望を直接申し出ることができるので、安心して楽し

        マガジン

        • 青野佑季と拉餃の往復書簡
          6本

        記事