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パリオリンピック2024 雑感

普段、野球とサッカーはよく観ますが、他の競技に関してはさほど観ません。しかし毎回オリンピックになると競技関係なくTV中継ハシゴして観まくる、オリンピック限定の “にわかスポーツファン” です。
ただ、今回のパリオリンピックは大半の競技が日本時間の深夜から早朝のため、あまりライブ観戦できず、ニュースで結果だけ知ったり、結果を知ったうえで収録放送で観ることも多かった。

そんな中、ライブで観ていて興奮したシーンや、感じたことについていくつか書き記しておきます。



スケートボード男子ストリート決勝

堀米雄斗ラストトリックでの逆転金メダル。
今大会のハイライトとして大きく取り上げられたシーンのひとつですが、自分としても眠い目をこすりながらがんばって最後まで観て良かった、今大会一番の感動シーンでした。
ラストトリックで高得点を出さなければメダルに手が届かないという状況で、高難度のトリックを完璧に決めてメダルどころかぶち抜き逆転の金メダルとは(それも0.1ポイント差)、恐れ入りました。
前回大会の金メダリストという重圧もあっただろうし、国内予選での苦戦もニュースでは観ていたので嬉しい瞬間でした。
まるで自分のことのように勝手に喜べてしまうのが、スポーツ応援の不思議なところ。
ちなみに、スケートボードは男子のパークが断然見応えあって好きです。

バレーボール男子準々決勝

あと1点までイタリアを追いつめた日本。
強豪のイタリア相手に2セット連取して、第3セットもあと1点というところまで来て心臓ドキドキ。
しかしさすがのイタリア、脅威の粘りで踏みとどまり第4セットへ。(ここで嫌な予感がした人も多かったのではないか)
そして第5セットまで持ちこまれ、それでもマッチポイントまで来た時にはもう、もう手を合わせて祈りながら観ていました。が、がががが…
勝ってほしかった。あと少しだった。でもそのあと少しのところで勝ちきれるか勝ちきれないかが、大きな差なのだろう。
バレーもバスケも体格によるハンデがまだありますが、日本も互角に戦えるようになってきた。こうした熱戦を観て夢を抱いた日本の子どもたちが、やがて世界で活躍し、オリンピックでも力を示してくれることを望みます。その時にはきっと今回の熱戦がきっと思い出されることでしょう。
4年に一度の大会だと、中堅だった選手はベテランになり、若手だった選手は中堅に。そして中学生や高校生だった子が代表選手に台頭したりと、あっという間です。

卓球女子シングルス3位決定戦

左手を傷めながら執念で勝ち取った早田ひなの銅メダル。
夢に見た檜舞台。その直前でケガをしてしまい、100%のパフォーマンスができない。そういうシーンもオリンピックでは多く観てきました。
利き手の左手にテーピングをして、明らかにいつもの調子ではなかった早田選手。それでもなんとか勝ちきって喜びにしゃがみこむ姿には心打たれました。
試合前に痛み止めの注射を射って臨んでたそうで、試合後のインタビュー「試合を最後までやりきって、それで銅メダルを届けられたら…」という言葉が印象的だった。
選手の中には、勝利やメダル獲得をそれまでの応援や指導への恩返しのように考えてる人も多い。もちろん勝って、メダル獲得して、選手が喜ぶ顔を見られたら最高だけれど、そうならなかったとしてもけっして謝ったりなどしないでほしい。
選手が自ら「応援お願いします」と言うこともあるので、応援に応えられなくて申し訳ない気持ちにもなるのかもしれないが、応援する側はやりたくてやってるわけだし、むしろ応援させていただいて、私たちには到底できないことへのチャレンジに気持ちだけでも乗っからせていただいているのだから、結果はどうあれ勝手に共感させてくれていることにお礼を言いたい。

卓球女子団体決勝

いまだ高い中国の壁。
ポイントは奪うものの、ここぞというところで決めてくる中国との力の差をまざまざと見せつけられた。
他の国の代表選手にも中国系の選手は多く、中国においての卓球は、ブラジルにおけるサッカーのようにもう生活の一部だったりするのかも。
しかし、日本も中国を脅かす存在になってきているのは確か。女子団体は4大会連続のメダル獲得(世代交代もしながら)だし、個人世界ランキングでも女子は中国に次いで上位選手が多い。日本の卓球人気とレベルはどんどん上がっていて、中学高校でも卓球とバドミントンはいまや人気部活だ。

バドミントン女子ダブルス3位決定戦と混合ダブルス3位決定戦

笑顔と涙の銅メダル。
こちらの2つも祈りながら観ていた。準決勝で敗れたあと気持ちを切り替えて臨んだ、とシダマツペアもワタガシペアも口にしていたが、勝って終われる銅メダル、なんとかつかみ獲る銅メダルは、対戦競技では銀メダルよりも価値あるものに見える。
バドミントンも男女ともに選手たちの活躍のおかげでどんどん裾野が広がって、レベルも上がっている。女子ダブルスに関しては代表争いから熾烈だった。強力なライバルたちの存在が己を強くしていく。スポーツのそういう熱いドラマも好き。


フルに観られなくても途中までや途中からなど、なんだかんだけっこう観てたかも。(日程がギュウギュウでチャンネル回しまくりな時もあった)
ボルダリングや競輪も観ていて思うところあったけど、長くなるのでこの辺でやめておく。

ロケーションについて

パリオリンピックはロケーションが素敵だった。
ヴェルサイユ宮殿、グラン・パレ、コンコルド広場、エッフェル塔を望むシャン・ド・マルス公園、驚きの場所に競技場を作って映えまくってた。
大会終盤のマラソンはそれらを巡るコースになっていて、空からの映像では大会の思い出を心の中で振り返りながら眺めていた。朝日に照らされるパリの街並みの美しかったこと。

「たくさんの声援の中でプレーできて嬉しかった」という選手たちの声を聞くと、残念だった東京オリンピックのことが思い出されて悲しみがぶり返したりもしました (´・_・`)

審判の判定について

今回物議を醸すことが多かった審判の判定。
球技に関してはビデオ判定が導入されて概ねフェアになってきたような気がします。ラインアウトかインか、タッチがあったか無かったかなど。
ちょっと驚いたのはサッカー男子準々決勝、日本vsスペイン戦でのオフサイド判定。細谷がパスを受けて振り向きざまシュートで同点かと思われたが、ビデオ判定でパスが出された時に手先足先が相手よりほんの少し前に出ていたということでのオフサイド。
本来、待ち伏せを禁じるためのオフサイドルールだが、もはやその本来の目的に即してないとの意見もあった。
しかしですよ?じゃあどこまで体の一部が出てもOKなのか、その線引きがまたお互いに譲らぬ論争になるので、個人的にはミリ単位で厳正に判定されるのを支持します。前回サッカーW杯での “三苫の1ミリ” だって、そのおかげのゴールだし。

柔道やレスリングは体の優勢劣勢が激しく入れ替わるので、判定も難しいと思います。消極的への指導判定も見た目には微妙なことがある。
レスリングはチャレンジ(選手やコーチがビデオ判定を要求)が認められているが、柔道はまだ導入されないのだろうか。
誤審で負けるのは納得がいかないし、勝ったほうも後味が悪い。より公正な判定に近づけるため、全ての競技の判定は公正正確さが高められていくべきだと思う。
センサーやAIによる判定が主流になり、人間が補助的な役割にまわる未来も近いのではないか。個人的にはそのほうが良いと思ってる。


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