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ある詩人が旅の中で聞いた音の色を

これは、河を目指して息も絶え絶えの中歩いて力尽きた人々への鎮魂歌。生を祝福する賛美。私たちの、ありのままの美しさを讃えるためのプレリュード。死を、生命の強さを、脆さを悼む葬列。救いたくても救えなかったと嘆くあなたへ手向ける花束。

灰色。それは燃えて尽きた肉体の代わりに現れたあなたの魂の色。

赤色。それはあなたが愛する人のために流した血の色。地面に滴るその音は、私にはもう聞こえない。

青色。それはあなたの中にある波の静けさ。波のゆったりした動きに合わせて踊る、あなたの影。

愛の織りなす音色に導かれて、わたしはここへ来た。どうか、救えなかったと嘆く自分を許せるように、どうか、どうかと祈ることしか、わたしにはできない。

これは、諦めではない。そう信じたいだけなのかもしれないけれど、意志であり約束であり、常に変わって流れていくものの中で、信じたいと思う不変の祈り。

どうか。死にたくないと怯えるあなたの肩を抱き寄せられたら、と願うばかり。



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