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"Workcation"なるものについて調べてみた

"Workcation"という言葉について、皆さんは耳馴染みがありますか?
正直、私にはあまり馴染みがない言葉でした。

そんな私がなぜこの記事を書こうと思ったかというと、以下のnoteをたまたま読ませていただき、"Workcation"なるものが一部の企業でも取り入れられているらしい、ということを知ったからでした。
仕事を意味する"Work"と休暇を意味する"Vacation"を組み合わせて作られた造語らしい、ということはなんとなく知ってはいましたが、ある意味対極にあるこれらの言葉の組み合わせである故、その意味しているところは??という感じでした。
(なお、このnoteは"Workcation"向けのレンタルスペースサービスの立ち上げ〜運営にデザイナーとして携わった方が書いていて、サービス自体も他のレンタルスペースサービスと比べても特色がはっきりしていて面白いと思いました)

そこで今回は、そもそも"Workcation"とは?について深掘っていきたいと思います。

"Workcation"の歴史

そもそも、Workcationの起源って何でしょうか?
Wikipediaによると、

ノートパソコンやインターネットとモバイルブロードバンドが急速に普及した2000年代にワーク・エンゲージメントが高いアメリカで始まったとされ、日本でもリゾート地に置かれていた研修・保養施設を情報通信技術の発展に伴いIT産業のような出社勤務が必ずしも必要でない業態がサテライト・オフィスとして利用するようになったことで広まった[3]。

Wikipedia「ワーケーション」

みたいです。大分ざっくりしていますね。
また、Asanaの記事では、"2011年 7月に放送されたアメリカのテレビ番組「Today Show」で取り上げられたのをきっかけに、一気に人気が高まりました"とあります。そして、"新型コロナウイルスが流行したことで、このコンセプトが働き方のトレンドとして一躍脚光を浴びるようになった"ということです。

これを踏まえると、もともと遠隔地でのリモートワークや出張での観光の延長線上で、この概念が生まれたと考えるのが自然かなと思います。
そのうえで、Workcationという概念は仕事と休暇を並行して行うという新しい生活スタイルを提示したことから、より大きな訴求力を持つようになったのでしょう。

仕事とプライベートの両立、という近年の働き方改革の潮流に沿っている点もWorkcationの普及に関係しているかもしれません。

"Workcation"の種類

とはいえ、休暇目的で滞在するついでに仕事をする、というのと、サテライトオフィスでのリモートワークのついでにその場所の観光を楽しむ、というのとではその意味合いは大きく異なりそうです。

実際、官公庁の説明サイトでも、Workcationは「休暇型」と「業務型」に分けられています。(ちなみに、"出張先等で滞在を延長するなどして余暇を楽しむ"ことはWorkcationではなくBleisure ("Buisiness"+"Leisure")という。)
つまり、休暇型ワーケーションは、休暇を主目的とし、リゾート地や観光地などでの長期滞在を楽しみつつテレワークを行う働き方で、業務型ワーケーションは、業務が中心となり、滞在先での様々な体験を仕事に活かす働き方、と言えます。

どちらも仕事とプライベートの好サイクルを狙ったもので、雇用主からしても単に旅行中の仕事(もしくはその逆?)を許可しているという訳ではないのですね。

"Workcation"は日本の働き方にマッチする?

日本の一部企業においても福利厚生としてWorkcationを取り入れている企業は存在していますが、労働時間や仕事のマナーを重視する日本社会では、まだまだこの考え方の普及には時間がかかりそうです。

一方で、この概念が普及すれば、現在ある様々な問題も解決するかもしれないという期待もあるのではないか、というふうにWorkcationについて調べていくうちに思いました。

具体的には、次のような問題の解決可能性が挙げられます。

まず一つ目は地方創生です。日本の地方都市や田舎では、若者の流出や人口減少が深刻な問題となっていますが、Workcationが普及すれば、これら地方エリアに新たな働き方の場が生まれるかもしれません。
 二つ目は、大型連休の交通渋滞の緩和です。お盆やGWなどの休暇シーズンは、皆が同じタイミングで休暇を取るため、高速道路は車で大渋滞になり、空港や駅も混雑します。しかし、Workcationを導入すれば、働きつつ休暇を楽しむことが可能となり、休暇のピークも分散できるかもしれません。
 そして、三つ目は、長時間労働の解消です。日本は「働きすぎ」が社会問題となっていますが、Workcationの導入により、働き方に柔軟性が生まれることで、働く場所や時間の自由度が増えます。それにより、仕事とプライベートのバランスを取りやすくなり、過度なストレスや過労などのリスクは低くなるかもしれません。

また、休暇に対する考え方という意味でも、仕事を休んで長期休暇を取るという選択をしにくい日本だからこそ、Workcationの考え方がハマるのではないか、という考えもあると思います。

まとめ

さて、いかがだったでしょうか?
この記事では、"Workcation"という言葉の歴史と日本における立ち位置についてまとめてみました。
私自身も実際に調べてみて、Workcationがもたらす新たな働き方の可能性に気付かされ、いつか体験してみたいなと思いました。

この記事が読者の皆さんの参考になれば幸いです。

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