防風通聖散を飲んで七転八倒した話

体質に合わない漢方薬の有害さを実感できた


メディカルダイエットの話を聞いてみたのでやってみたくなってしまった

美容業界で、GLP-1受容体作用薬なる二型糖尿病に対しての薬をダイエットに流用することがブームになっている。胃の働きを悪くすることで食欲を抑えて痩せることができるらしいお薬である。肥満への適応が有ることでマジンドールが有名だが、これは薬理学的に覚せい剤めいている曲者だ。
で、だ。特に理由は無いけど、思いつきでこの手のメディカルダイエットの薬で手軽なものを試そうとして、ノリで防風通聖散を買って飲んでみた。

なにこれ人工ノロウィルス?

一日中上からも下からも出っぱなしになった。脱水症状で死ぬのでは?と思うくらいには悲惨なことになった。なんでこんなんのを普通に美容系の各位は飲めてるんだ? 

なにこれ?腹壊したら痩せるよね!やったね!的なやつなの?こんな手軽に手に入るやつがこんなにエグいとは……

下痢の戦犯はたぶん大黄

防風通聖散は10種類以上もの生薬から構成されているが、そのうちのひとつ、大黄は刺激性下剤成分なのだ。IBSとかが有る人が飲むと、地獄を見ることが有るタイプの下剤。たしか、センノシドもこのタイプの下剤。

大黄から抽出した成分がセンナだったっけか、なんて頭に浮かべながら
防風通聖散 センナ
という検索ワードで検索したら刺激性下剤の危険性について書いてある記事を見つけた。

麻黄にもあたった感じがするのは気の所為?

いわずとしれた(?)覚せい剤原料、麻黄。

筆者には
「IBSの人が刺激性下剤を飲むと辛い目に遭うことがある」
ということを聞いて、自傷行為としてセンノシドの含まれた下剤を飲んで七転八倒したことがある。防風通聖散の効き方は、センノシド遊びの時と比べたらなんか違う。あれのときは、上からは出てこなかった。

……で、キツそうな成分で思い当たるのは麻黄。だって覚せい剤原料だし。交感神経系を刺激して、胃腸の働きをおさえながら代謝も上げるのが配合の狙いか?
検証のために(?)麻黄湯トリップでもしてみてもいいかもしれない。

「なんかしらんけどバセドウ病を疑われる」
というのが謎定期イベントと化している体質の人がアッパーなのをキメたらろくなことにならなさそうだが。いやなんで麻黄含まれてる漢方飲んだお前、あぶねえぞ。

そもそも体質的に合わなさそうな漢方を飲むな

そもそも防風通聖散は

  • 食欲旺盛で

  • お腹周りの脂肪(皮下や内臓)が気になる

  • 便秘がちな

  • バイタリティに溢れた人

向けの漢方だ。

身体を冷ますものばかりの生薬構成だし、冷え性の人にもキツそう。

いくらちょっと付けすぎた肉が体内で悪さしてそうでも、元々、胃腸虚弱で、繊維のきついもの・脂っこいもの・アルコールでトイレの住人になってしまうような、万年もっこもこの寒がりなんて生き物は、絶対にのんではいけなかった。

ゆるぼ:余った防風通聖散の使い道

明らかに体質的に合わないけど、なんか捨てるのはもったいない。今のところ、自傷行為の道具でしかない。
効果の比較のために買った防已黄耆湯は、気虚向けの漢方だから一応飲めているが、これを飲み始めてから不眠症が悪化したので(利水しすぎてしまった?)、これも体質的に合っていないんだろう。
メディカルダイエットやれる人たちの内臓ってどうなってんだ……私には絶対にできない。

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