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青森のおじいちゃん、おばあちゃんの家に毎日弁当をもらいに来るあいつの話⓪


僕は神奈川の横須賀に住む小学生だった時、母親の実家である青森の十和田というところに夏休み冬休みは必ず帰るのが休みの慣例であった。


旅行には連れて行ってくれなかったら両親であった。そして姉二人と僕の三姉弟は本州の最北端に連れてかれるのであった。


しかし別に嫌なことではなかった。


母親の両親


じいちゃんばぁちゃんは青森で床屋を営んでいた。

月曜日の定休日以外は毎日働いている、祖父母は忙しかったと思うが、別に店に行くこともできたし、叔母もいたので寂しい思いはしなかった。


むしろ青森に行くことは僕ら姉弟最大の楽しみだった。

床屋の店に来る人はとても可愛がってくれるし、月曜日の定休日には必ずどこかに連れて行ってくれる。釣りや動物園、BBQ。イベントごとを必ずしてくれた。


定休日じゃなくても、店が終わってから近くの温泉に連れて行ってくれた。温泉を本当に好きになった。

店をやりながら僕たち孫の世話をすることは容易ではなかったと思う。


そのおかげで僕らは二人をすごく好きだったし、楽しい思いをさせてくれたことに滅茶苦茶感謝し切れてもし足りない。


僕は中学になり反抗期を迎えた。


小学生の頃春夏秋冬帰っていた青森にも一年に一度帰る程度になっていた。


あの時はごめんね。おじいちゃんおばあちゃん。



この頃から、一人の男が動向がなんとなくわかってきた。


僕らの故郷である青森の家に毎日朝弁当を取りに来る男。


一時期は家に住んでいたこともある。


今年は住んでいないなー、と思ったらこたつで酒を飲んで朝まで寝ていることもあった。

僕のおじいちゃんおばあちゃんのことは、

じぃさん、ばぁさんと呼んでいる。


母の妹、叔母さんはいたがその姉弟でもない感じは、小学生の僕でもなんとなくわかった。


毎日弁当を取りに来るこの男は、僕たち家族にとってどうゆう存在なんだ?


反抗期、青春期、を迎える僕はなんとなくわかってきていた。しかし、直接聞くことにした。


セイジって、どうゆう関係なの?


母親と妹である叔母は、笑いながらいろんなことを話してくれた。


毎日朝に弁当を取りに来るあいつ。


ここから全ての謎が解けていく。


そして…





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