青森のおじいちゃん、おばあちゃんの家に毎日弁当をもらいに来るあいつの話①

母親の実家である青森に一年の半数以上を暮らす生活だったと思う。

それは小学校よりも小さい頃からだったし、物心がつく前から僕の田舎、家は青森であった。

家族ではないあいつ。

そんなことはわかっていた。

セイジという存在。

家によくいるがいないとかもよくある。
幼心に母と叔母の関係は姉妹とわかっていたが、その男の存在だけはわからなかった。

兄弟ではないことだけははっきりわかった。

しかし存在は兄弟のようなのだ。

なぜなら多くの時間は僕の実家にいるし、当たり前のように、飯も食ってくつろぐ。しかし、いない時も多い。むしろいない時の方が多い。




数年後、いわゆる合コンで知り合った秋田の子に出会った時に、この話をした時に、田舎あるあるなのかと思えた…


「そうなのよー、田舎では近所の子供を預かって自分の家で我が子のように生活させることあるよねー」

長年この疑問を話せたのは、たぶん自分と関係性のないコンパで知り合ったという不都合が生んだ奇跡だと思う。

謎が解けた。田舎あるあるなのだ…と…


しかし、存在がわかったここからが不思議なのである…






続く

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