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#読書

神道はなぜ教えがないのか?

島田裕己の「神道はなぜ教えがないのか」を読んだ。 岡田斗司夫がYoutubeで紹介していたから気になって読んでみた。 もともと宗教などについては興味はあったし、御朱印集めもたまにしていて、神道については特に知識を深めたかったので良い機会だった。 大まかな内容としては、神道の歴史や神社の造り、祭事等を紹介しつつ、他の宗教との違いが解説されていた。 個人的には正直読む前に想像していた以上にかなりおもしろかった。 神道とは「ない宗教」である、これが今回の本の一番の命題といって

次女のかぐや姫さま、パパ神話になります。

おはようございます。 今回は「次女のかぐや姫さま、パパ神話になります。」という意味不明なテーマで書き始めたいと思います。 いきなりですが、長女と次女が通う保育園では 一人3冊まで/3日間期限で、本を借りることができます。 本棚には各年齢に合わせた本がかなりの数ありまして、 子どもたちは自由に選らんで借りることができます。 そして、ちょうど昨日の話ですが、 2才の次女が「かぐや姫」と「オズの魔法使い」を借りると言って私に手渡してきました。 私はその時、すごいシン

【書評】網野善彦「『日本』とは何か」(講談社学術文庫)

 網野善彦氏の語る「網野史学」は、広範な学識と柔軟な発想力に支えられています。  私たちが普通に使っている「日本」「日本人」という言葉は、実はあいまいさに満ちています。北海道や沖縄が近代以前は日本の国制のもとになかったことは常識です。しかし、本州・四国・九州が同質な文化を持っていたことを意味するものではありません。 日本は閉鎖的な島国か 日本は四方を海に囲まれているため、大陸から独立して文化を育んできたようなイメージがあります。しかし、過去の人間は現代人が想像するより高度

精神科医と、うつ病患者、必読の書「賢人と馬鹿と奴隷」は風刺小説として絶品

 天才作家、魯迅は、現代社会を3頁の短編小説で風刺して見せた。「賢人と馬鹿と奴隷」というタイトルで。  奴隷は、奴隷主からの待遇を賢人に愚痴る。賢人は、奴隷主と利害が一致する支配者層の人間なので、目先、気持ちの良い言葉だけかけて、奴隷に地位向上などさせないように奴隷をコントロールする。奴隷は、馬鹿にも愚痴る。馬鹿は、お前が辛いなら、苦しいなら、そんな制度ぶっ壊せばいい。権利を求めて立ち上がれという。奴隷はびっくりして、馬鹿を追放して、奴隷主に褒められる。褒められたことを賢人

世界中のトレーダーは、AIトレーダーに駆逐されてしまう?投資家・トレーダーにとって読書は外せない!

あんなことイイな、できたらイイな♪ドラえもんのポケットから出てくる便利なひみつ道具の数々は、昭和世代の子供たちに夢を与えるものでした。そんなSF世界が、みるみる現実化しています。 時間を掛けることなく、人の手を煩わすことなく、機械が自動的にやってくれる未来は素晴らしい!ただ、それは人間の能力がAIの性能に比べ、まだ上位にあるという傲慢さなのかもしれません。 今や生活面では自動車をはじめ医療分野、文化面では囲碁や将棋に至るまであらためて世の中を見回すとあらゆる面でAIの活用

出版市場は急成長している 「すずめの戸締まり」と世界の「コミック化」について

「すずめ」の快挙 昨年公開された「すずめの戸締まり」は、興収144億円で、日本歴代14位の成績だったが、中国で公開されると、その興収は、日本を超える146億円となった。 そのニュースを受けて、新海誠監督は昨日、「日本アニメの世界興行が別のフェーズに入った」とツイートした。 国内で興収100億を超えた作品で、海外一国がそれをさらに上回るというのは史上初です。また『すずめ』は、全ての日本映画の中で海外興収一位となりました。 個人的には、日本のアニメーションの世界興行が別のフ