【煽り】の意味が少し違う!?マンション販売の場合

こんにちは、kenjiです。過去記事で新築分譲マンション販売における煽りマーケティングについて、まずはマンションと一般消費財との商品性の差について書いてみました。今回はこの過去記事を前提に書いてますので、ご覧になってない方は、下記の過去記事も見てみてください。

●1棟でみるか、1住戸でみるか

新築分譲マンションと他の一般消費財との大きな違いは、「同じモノがあるか、ないか」です。


結論から言えば、新築分譲マンションでは同じモノがない、というのが僕の考えです。


しかし、マーケティングにおけるフェーズによってこの見方が変わります。


◎広告(集客)においては

商品は1棟(のマンション)です。よって、広告表現においては、そのマンションの立地や共用施設などを主な訴求点として展開しています。


間取り訴求もありますが、タイプで括られていることが多く、あまり1住戸に重きを置いた訴求はしません。


◎販売現場(接客)においては

商品は1住戸です。具体的にどの住戸を買うのか、が焦点のため、細かな設備仕様や階差などを見ていきます。


◎煽る対象は?

ここからが本題です。では、よくある新築分譲マンションの煽り表現として、「第1期即日完売」「最終分譲」などを見たことがあると人も多いと思います。


ここで一回考えたいのですが、顧客の視点になったとき、これらの煽り表現を見てどう思いますか??


実際にモデルルームで接客を受けたことがある人はこんな経験があるかもしれません。


「欲しい住戸がもう残っていない」


◎良い住戸から売れていく

これは新築分譲マンションに限った話ではないですが、数に限りがあるバリエーションにおいては、(ある程度みんなの総意としての)良いモノから売れていきます。


そして、販売の初期に反応してくれた人の方がアツイ顧客という認識が、to Cビジネスをしている人の肌感覚としてあるかと思います。この感覚は新築分譲マンション販売においては、今なお根強いです。


そのため、良い住戸ほど先になくなる傾向が見られます。つまり、最初に買った人と、最後に買った人とでは商品が違う、ということです。

※当然販売側もそれを見越して販売住戸が偏らないように期分けをしたりして、工夫します。


煽られることによって「まだこのマンションある!急がなきゃ!」と1棟で考える人は思いがちですが、間取りや階差など具体的な指向が明確な人は自分が欲しい1住戸で考えるため、「じゃあ良い住戸はもうないな」と見られるリスクがあるということです。


煽ることで、逆に顧客離れを招きかねません。このあたりの商品特性や顧客心理をしっかり理解して、適切に煽ることができれば、期待通りの販売ができるとも言えますし、それこそマーケターの腕の見せ所かと思います。


自省もこめて。。。

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