産地巡礼 旅行ガイド(1)常滑・前編
コレクターが、工芸品の産地の様子をお伝えするシリーズ「産地巡礼」。旅行ガイド情報も含むので、訪問予定の方もご活用ください。第1回は急須や招き猫が特産品の愛知県常滑市の前編(概要・中心部)。
常滑とは
日本六古窯の一つで、日本一の急須の生産量を誇る。鉄分の多い土を酸化焼成した朱泥急須が有名。駅から徒歩圏内のやきもの散歩道や、郊外のセラモールに販売店や窯元の直売所が揃う。街並みや観光スポットも楽しめる。
観光情報
常滑は観光情報も充実しており、モデルコースやお店、イベントの情報などを見たり、パンフレットのダウンロードもできます。ただし、個々のお店や窯元の情報はやや弱いように感じましたので、こちらの記事で補完したいと思います。
全体像
こちらの記事では「中心部」、「周辺部」、「セラモール」の3エリアに分けて解説します。
中心部
常滑駅から徒歩圏内の中心部のエリア。「やきもの散歩道地区」は、伝統的な窯屋やレンガ造りの煙突、焼き物を使った道や擁壁など独特な景観が形成され、 年間30万人以上の観光客が訪れる観光スポット。
上記地図のAコースおよび、(A)〜(G)のスポットは公式地図に準拠していますが、(1)-(10)のお店はこの記事独自の追加情報で、急須の取り扱いのあるお店・窯元の直売所をコースに沿った順序で並べています。
公式地図:とこなめやきもの散歩道地図
https://www.tokoname-kankou.net/pamphlet/
散歩道Aコース
1.6kmで所要時間は約60分。レンガ造りの煙突や窯、黒塀の工場、陶器の廃材利用の坂道など、独特の雰囲気と歴史を伝える空間を歩きます。
常滑市観光プラザ(観光案内所)・ギャラリーcera (A)
駅ビルの観光案内所で、物販コーナーや、陶芸作品を展示する「ギャラリーcera」も併設。
https://www.tokoname-kankou.net/info/tourist/山七窯 茶舗(1)
お茶の販売と、陶器の製造販売。喫茶コーナーもある模様。筆者未訪問のため、詳細不明。
https://ameblo.jp/yamashichi/常滑焼急須館(2)
急須問屋「とこ販」が運営し、急須の展示販売を行う。
https://www.tokohan.co.jp/kyusukan/常滑市陶磁器会館(B)
やきもの散歩道の出発点。急須の展示販売を行う。
https://www.tokoname-kankou.net/spot/detail/5/
見守り猫「とこにゃん」(猫)
高さ3.8m、幅6.3mの巨大招き猫。高台の上にあり、近くに行くには散歩道Aコース側から回り込む必要。
義翠窯(3)
急須の製造・販売の他、陶芸体験も実施。
http://japannavi.co.jp/chita/shop/all/00447.html?mode=sp廻船問屋 瀧田家(D)
江戸時代から回船業を営んでいた、瀧田家を保存したもの。1850年頃に建築された建物を復元・整備して公開しており、海運の歴史などを展示。
https://www.tokoname-kankou.net/spot/detail/6/
土管坂(E)
やきもの散歩道を代表する風景の1つで、明治期の土管と昭和初期の焼酎瓶が左右の壁面をびっしりおおう。
登窯広場(F)
散歩道の休憩地点。広場には東屋、水琴窟、陶壁、オブジェ等が見られる。登窯広場展示工房館(4)
館内に「両面焚倒焔式角窯」を保存展示する他、作品販売コーナーと陶芸教室あり。当日空きがあれば予約なしで絵付け体験が可能。
https://kobokan.jimdofree.com登窯 (陶榮窯)(G)
1887年頃に築かれた窯で、1974年まで使用され、日本で現存する登窯としては最大級。1982年に国の重要有形民俗文化財に指定、2007年には近代化産業遺産に認定。
SPACEとこなべ(5)
焼きもの工場だった建物を再利用した急須専門店。
https://www.tokoname-kankou.net/souvenir/detail/158/ギャラリ~ほたる子(6)
常滑の陶芸作家作品を中心に個性豊かな作品を展示販売。
http://www.hotaruko.net/index.html石水窯(7)
急須やコーヒーカップなどを販売。
http://japannavi.co.jp/chita/shop/all/00446.html?mode=sp窯変(高山陶園)(8)
急須の祖・杉江寿門の系譜を継ぐ窯元。急須などを展示販売。
https://shop.kouzantouen.com一菁陶園(9)
急須や食器、花器などを製造販売する窯元。
https://www.instagram.com/issei_tokoname/morrina(10)
やきもの散歩道にある器と暮らしの道具を扱うお店。
https://www.tokoname-kankou.net/souvenir/detail/159/煙突のある風景(C)
現在では使われることのなくなった煙突のある風景 。
以上、産地巡礼 常滑・前編(概要・中心部)でした。後編は周辺部とセラモールについて取り上げます。
X(Twitter)でもお茶や茶器について投稿していますので、ご興味に合いましたら、ぜひフォローを。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?