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京屋染物店の草木染めについて

弊社では、2022年3月より法人様向けの「草木染め中量生産」を開始いたしました。
染料は安心・安全な天然染料であるのは勿論のこと、野菜の皮や伐採された木材など、本来廃棄されてしまうような天然素材からも色を抽出し使用できるため、アップサイクル活動の一環としても行なっております。
汚れて着用できなくなった衣類、古くなり色褪せてしまった思い出の品などを、これからも永く大切に使えるよう、職人が丁寧に手染めし、新たな色と価値を提供いたします。

染められる衣類

綿・麻などの天然素材の衣類に限ります。
※不明点などございましたらお気軽にお問い合わせください。

染色例

01ボトムを染め直し

Before

After

02シミがついてしまったシャツを染め直し

Before

After

選べる染料

茜(赤色)

「赤い根」が名前の由来である茜(アカネ)。
染めにもその根っこの部分を使い、鮮やかな赤色を染められる染料として日本でも古来より重宝されました。また、茜は血行促進や浄血、保温などの効能を持つ漢方としても使われる植物です。
茜の持つ効能を衣服からも取り入れようと、昔は女性の腰巻きや赤ちゃんの肌着に茜染めの布が用いられていた歴史があります。

岩手県のウルシノキを使った染めです。
漆器や神社仏閣の修復などに使われている漆塗りは樹液を使用したものですが、染色では木の部分から色を抽出します。
漆の需要が高まる一方、樹液を採りきった後のウルシノキ自体は木材としての活用があまりされていませんでした。「この土地にある資源を無駄なく使いたい」そんな思いから、ウルシノキを製材するときに出る木屑を染めに使用しています。
漆には抗菌作用があると言われますが、ウルシノキで染めた布にも抗菌作用があることがわかっています。ウルシノキの木部を使用するため、かぶれの心配はありません。
漆(黄色)
漆(茶色)

五倍子(黒色)

五倍子(ごばいし)とは、ヌルデの木にできる虫コブのことをいいます。
五倍子はタンニンを多く含んでおり、皮のなめしや、インクの原料にも使われました。
布を染めるときも、このタンニンのおかげで比較的濃い色を染めることができます。
昔から黒色を染めるのに重宝し、平安時代には女性のお歯黒の黒もこの五倍子を使って
染めたと言います。

この他にも、持ち込みいただいた草木で染色も可能です。
実績として、麦、カカオ、赤松、野菜などでも染色加工しています。

ご利用事例

PanoPano様 オリジナル麦染め風呂敷

使用染料:麦藁(持ち込み素材)
生地:綿100%
 
panopanoさんは、岩手県盛岡市に店舗を構えるベーカリー。
パンを通じて日々がおいしく楽しくなるようなお店を目指して営業されています。
こちらの風呂敷は、panopanoさんの畑で収穫された「麦藁」を使用し、
京屋染物店とのコラボ商品として製造。
岩手県産小麦「もち姫」を使用したパン「もち姫ブレッド」を包む風呂敷として使用されました。

お問合せ

草木染めの商品開発のご相談は京屋染物店へ


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