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そんなあなたを誰が弱いというだろう。


漢字の読み書きが
できない美沙に。

あれこれ試行錯誤していた。

どうしたらこの子は
みんなと一緒に
あの教室にいられるかなって。

あの教室に
いられたらいいなって
時には祈るように
学習面のサポートをしていた。

国語の教科書の
全ての漢字に
ルビを振ること。

聞いたそばから
「これなんて読むの?」
と聞くからこそ。

あるいは
文節ごとに
蛍光ペンを引いて
とにかく視覚に
訴えてみたり。

耳から入るかなって
音読してそれを
聞かせてみたり。

つっかえて
読めなくならないように。

少しでも
スムーズに読めるように。

漢字を習得することに
困難があれば
少しでも見やすいプリントを、と
私がパソコンと向き合って
作っていた。

子どもの頑張りの成果でありながら
私が頑張った成果でもある、
そんな漢字練習の束よ。

いや、ここまでやらせてた
私ってば
やっぱり鬼だな笑笑

まぁここまで来れば
書ける書けない
なんかではなく
とりあえず書いておいて。

それがなかなか
理解してもらえない
あの教室での
処世術だからねって笑

おそらく、
療育という場があったから
それができたのかもしれない。

でもって、
高学年の頃には
ふりがなを振るということも
やらなくなっていた私よ。

というか、
今にして思えば
やっぱり私は
出す結果より
やる過程重視、

だったんだわね。

それは愛で
時に祈りだ。

だからこそ。

まだまだ頑張っていた
あの頃の私は、
それをやったらズルだ。
それはその子だけ
特別扱いになってしまいますね。
これを使ったら
将来社会に出た時に
困ってしまうから。

そんな言葉に落ちることもあった。
よく泣いてたのよ。
ほんとによく泣いた。

スクールカウンセラーさんの前で。
療育先の先生の前で。

悲しくて。
悔しくて。


これからだという
そんな幼い子に
大人側の理由やら責任を
被せる必要なんて
ないんだよ。

それがズルだろうが
特別扱いだろうが
その人が想像する
社会で困ろうが

目の前の可能性ある子どもの
まだ見ぬ可能性を
そんな言葉で
潰す権利なんて
ほんとはどこにもないんだよ。

そんな先の未来を
自分の過去の物差しで
その子の未来に
しなくていいのに。

それがズルかどうかなんて
特別扱いかどうかなんて
社会で困ろうかどうかなんて

誰かが決めるんじゃない。
その子が決めればいいんだよ。

眼が悪い子が
初めて眼鏡をかけて
世界を知る喜びと。

漢字が読めない子が
ふりがなを振ることで
世界を知る喜びと。

どちらも同じくらいに
尊いこと、なんだよ。

美沙はそんな世界を
キラキラした目で話す。

幾つになっても。
社会人になっても。

あの日どんなに
頑張っても
読めなかった文字が
今はだいぶ
読めるようになってきた。

そんな自分を
なんだか自分じゃ
なくなるみたいで
ちょっと寂しい
なーんていうけど。

ねぇ、ママ、
これ読んでみたほうがいいよって
図書館から借りてくる本を
私に勧めてくるの。

こんな本を読んで
真意を掴めるように
なったんだな。

そしてそれを
今の仕事に
生かそうとしてる。

成長したんだ。

長かったーーー笑

あの頃の努力は
決して無駄じゃなかったな。

何につながるのかわからない中、
ほんとにそれでいいのかな。

たくさんあれこれ悩んだけど。

ほらね。
こうしてちゃんとつながるよ。

途中
ふりがな振るのやめても
なんとかなってる笑笑

だから、大丈夫よ。

そんな試行錯誤の愛を持って
自分の行く道を
いくつもの生く道に
自分で変えて
ちゃんと成長していくから。

人はいろんな感覚を
もって産まれてくる。

教室の一辺倒なやり方が
そろそろきついよねってことを
たくさんの子ども達が
いろんな感覚を持って
表現している場所で。

それは多彩で
多才なんだ。

80ママ@発達凸凹子育て、
ママナースさんから
許可を得ての転載をさせて
いただいております。


この気づきが
少しでも多くのお母さんの
背中を押せたらいいな。
こんな工夫をしている
お母さん方で
繋がれたらいいな。

Twitterで見かけた
お母さんの努力も
ちゃんとちゃんと
祈りとなって
愛となって
彼の行く末を
生く末にかえて
道は続いていくだろう。

そんなお母さんのあなたに。

そして、これを
読んでくださっている
いろんなお母さんに。

エールを贈ります。

どうかそんな
愛を、祈りを、
貫いてね。

誰が何を言おうとも。

どうか諦めないで。

どうか歩みを止めないで。

息切れしそうになったら
いつでも
そんなあなたの頑張りを
そんなあなたの息子さんの頑張りを
誰よりも称えるだけの
世界を見てきた私がいるわ。

だから
安心して
そこを貫いてね。

って、
いろんなお母さんに届くといいな。

こんなことに意味があるのか
そんなことを思うたびに
ふと悲しくなるのもわかるよ。

それでも。

どうかどうか
その世界を諦めずに
貫いてほしい。

答えはあなたが
今見ているものじゃないからね。

そしてこのやっている意味なんて
考えなくていいよ。

意味なんてそれをやる
その子に任せたらいいよ。

その子の葛藤に
ちゃんと力を与えるだけの
ものもあるから。

だからあなたの愛を
信じてやったらいいよ。

そして
あなたには
こんなに豊かな世界を知らない、
そんな外野の言葉に
負けないだけの
強さがある。

その言葉に泣いてる
そんなあなたはほんとに弱い?

そうかな?

こんなにも
人が生きるという力強さを
我が子が
自分を生きようとしている
そんな強さを
見せられている
あなただからこそ
ちゃんとそこを
乗り切る強さはある。

そんなあなたを
誰が弱いというだろう。
あなたが見ているそんな世界を
誰が弱いというだろう。

あなたは弱くないよ。

そう、あの日の私にも
伝えたいな。

それからね。
こういう工夫って、
それをするお母さんの
ある意味持っていたけど
眠っていた才能を
開花させる気がしてます。

お母さん自身ですら
気づかなかった
そんな感覚でのお話よ。

そんな話もしてみたいなぁ笑


今日もここまでお付き合いくださり
本当にありがとうございました。

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