「子規の名句」

「子規百句」(坪内稔典・小西昭夫編、創風社出版)から
子規が好きだった柿の句と薔薇の句をご紹介します。

柿の花土塀の上にこぼれけり

柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺

つり鐘の蔕のところが渋かりき

柿喰ひの俳句好みしと伝ふべし

  我境涯
句を閲すラムプの下や柿二つ

  きざ柿の御礼に
柿くふも今年ばかりと思ひけり

夕風や白薔薇の花皆動く

フランスの一輪ざしや冬の薔薇

椅子を置くや薔薇に膝の触るる処

薔薇の絵のかきさしてある画室かな

薔薇を剪る鋏刀の音や五月晴れ





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