なぜ、宝くじに当たった人が必ずしも幸福にならないのか
こんにちは。
行動制限中のマレーシア。華人の友達が電話してきて、「多くの国で経済を犠牲にして人の命を救ってる。優先順位が素晴らしい」と言ってました。いつもお金儲けの話ばかりしてる人なので驚きました。
どの書店に行っても「お金をどうやって稼ぐか」の情報が溢れています。
多くの人々は「お金がたくさんあれば幸福になる」と考えます。
ところが少し前にも紹介した通り、最近のマレーシアの新聞には、より貧しい地域の人の方が、より幸せを感じる結果が出ています。「幸せの秘訣は、愛情と意味のある人間関係である」というタイトルの記事です。
私も1990年代から、当時から先進国の日本と発展途上国のマレーシアを行き来してきて、人々の幸福感はGDPと比例してないのでは? という仮説を持っています。
今日はこんな仮説を少し掘り下げてみます。
お金を一定以上増やしても幸福が上がらないわけ
先の新聞記事は当たり前のように、「幸福には愛情と意味のある関係が重要です」としてますが、さらっとこう書けるマレーシアの新聞ってすごい。私が付き合っているマレーシア人たちには、人種を問わず、同様に考えている方が主流です。例え「お金が儲かりますように!」という華人でも。
最近一緒に北海道に行ったマレーシア人のお子さんが、「札幌の電車に乗ったけど、人々の顔が暗くて驚いた。なんでなの」と正直な感想を言っていて、旅行者にも、そう見えるのか、と。
最近の研究では、お金は一定以上増やしても、幸せの度合いは上がらない、が定説になりつつあるそう。出典はエリザベス・ダンとマイケル・ノートンの「『幸せをお金で買う』5つの授業」。ハーバード大&UBC大の研究者です。
この本には、面白い実験結果が紹介されています。
それは、お金の写真を見ただけで、人は孤独な活動を好むようになり、友人との夕食より、料理の個人レッスンを選ぶというものです。やっぱり人間関係の変化がキーになっている、と。
著者は、これが宝くじを当てた人が、孤独を求めるようになるヒントになると言っています。
宝くじに当たった人が陥るワナ
宝くじに当たっても、その後の人生が必ず幸福になるわけではないとは、よく言われています。
そのことについては、このページがわかりやすく書いていました。
大金って維持管理が大変なんです。お金目当ての人がよってくるので、注意しなくてはなりません、と。
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