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昆虫室の役割

私は昆虫大好きな主人と一緒に、子育てと仕事の合間をぬって、

自宅で昆虫室をしています。

上の子達がまだ小さい時は、何回かは昆虫イベントも自主開催出来たのですが、
ゴジラとウルトラマン好きの、5人目が、まぁ規格外のやんちゃさんで、

ここ数年は自主開催が出来ておらず、博物館の昆虫の先生が主催する団体に所属し、スタッフとして活動する事が、ほとんどです。
(主人は普通のサラリーマンです)


そんな昆虫室。
子ども達の中には、発達が凸凹の子もいれば、体力が有り余っている子、慎重な子、不器用な子、しっかりした子など、本当に1人1人個性があります。


内容は、我が家の農園内で虫取りをしたり、
室内で標本作りをしたりと、シンプルなものですが、

自分よりも、はるかに小さい昆虫を扱う時の、そーっと触れる感覚を経験し、
命を扱っているという事への意識が育まれます。

虫取りをする時は、昆虫の習性や動きを、よく知って、よく観察し、こちらが「待つ」事で、昆虫と出会えます。

運良く出会えたとしても、昆虫がこちらの動きに合わせてくれる事はなく、目の前をすーっと華麗に飛んでいってしまいます。


「もう‼️何で逃げるんだよ‼️」

と怒ったりする子も、もちろん居て。
でも、そうやって怒りながらも、自分より年下の虫取り名人の子の動きを観察して、自分なりに、行動を変えてみたり、

上手な子にコツを教えてもらいに行ったりと、
数時間、虫取りをしただけでも、みんな本当に見ちがえる程、成長していきます。


標本づくりも一緒で、細かい手作業になってくるので、左右対称に綺麗に出来なくても、多少針が歪んでも、その標本になってくれる昆虫への尊敬の姿勢を大事にしています。
(自分で捕まえた昆虫を標本にする子が多いです)

見た目が多少歪んでしまっても、自分で最後までやり遂げた標本は、みんな大事そうに持って帰ります。



私自身は昆虫に関して、全く詳しくは無いですが、療育の場面でも、昆虫好きの子の話を聞き、一緒に調べたり、その子が表現する昆虫の絵や、知識を一緒に楽しんでいます。


そんな昆虫好き少年の1人で、ジェットコースターの様な発達の凹凸のある子が、一緒に活動している昆虫の先生の、中学生の昆虫研究室に入ってくれた出来事は、本当に嬉しかったです。

昆虫の先生に様子を伺うと、
「まぁ、興奮してね。山の中で1人でどっかに勝手に行っちゃったりとかもあるけどね。
そういう所は見守っとくよ。
中学生の仲間も彼をよく観察してくれているし。
仲良くやってるよ。」


と言ってくださり、若干心配はあるものの。笑
楽しくやってくれている様で安心しました。

長期間の昆虫研究合宿も経験出来たという事で、彼の成長ぶりに本当に感動しました。


好きこそ物の上手なれ


私の座右の銘でもありますが、
「好き」という気持ちのパワーは、
どんなにすごい最新の療育よりも、その子を成長させると思っています。


そんな「好き」を、じっくり取り組める場所として、
地域の片隅の、ほんの小さな場所と活動ではありますが、


昆虫室を、これからも続けていきたいと思います。

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